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夏ドラマの名作ベスト5。『石子と羽男』も最高だったけど、圧巻のNo.1は

秋を感じる日が増え、多くの夏ドラマが終焉を迎えました。2022年の夏クールも、多くの作品に楽しませてもらったドラマ好きの筆者が“本気で観てよかった夏ドラマ5選”をご紹介します。
『初恋の悪魔』

(画像:日本テレビ「土曜ドラマ『初恋の悪魔』」公式サイトより)

まず、圧倒的ツートップは『初恋の悪魔』(日本テレビ系)と『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』(TBS系)でした。どちらも大いに楽しめましたが、続きが気になって無限ループの沼が止まらなかった…という意味で、個人的には『初恋の悪魔』が今クール最高! 【関連記事】⇒夏ドラマ注目5選。『初恋の悪魔』も期待だけど、金曜ドラマが最強すぎ!

初恋の悪魔

当初は、捜査権をもたないちょっとこじれた事情を抱える4人が、刑事とは違った感性と推理で難事件を解決するミステリアスコメディーという謳い文句だった本作。しかし蓋を開けたら、恋愛あり、友情あり、トラウマあり、監禁事件あり、強烈な殺人鬼あり……と、こじれた事情どころではありませんでした。
脚本家・坂元裕二ワールド全開の人間ドラマで、心を打つ台詞の連続!最大の見どころは、坂元脚本に命を吹き込んだ俳優陣の役に対する深い理解と、繊細な表現力にあったと思います。誰ひとり欠けても、この世界は成立しなかった。 サイコパスな一面をもちながらも繊細で心優しい鹿浜を演じた林遣都。笑顔を絶やさない平和主義のマスクの下に人間味あふれる自己を表現した仲野太賀。そんな主人公ふたりの恋の相手を、まさかの二重人格で丁寧に演じ分けた松岡茉優。そして、作品全体に甘やかなスパイスを加えた柄本佑。 個々に強烈な光を放ちながらも、台詞の掛け合いでぐっと引き込む演技は圧巻でした。観れば観るほど味わいが深くなる坂元作品だから、きっとこれから何度もこの4人に会いにいってしまうことでしょう。 【関連記事】⇒『初恋の悪魔』は“1話ごとにスッキリ”しないのが醍醐味!分かりやすさより大切なこと

石子と羽男―そんなコトで訴えます?―

前評判通りに高い完成度を見せてくれた『石子と羽男―そんなコトで訴えます?―』も、もちろん絶対的に面白かったです。リーガル・エンターテイメントと聞くと“巨悪を暴く”ような展開をイメージしますが、本作で扱われたのはちょっと地味な案件ばかり。 私たち市井の人に、ひょっとすると誰にでも起こりうる「喫茶店の充電」や「動画の無断投稿」…そして最後はまさかの「煙草のポイ捨て」。リアリティのある案件への共感性が高い一方で、リーガルもののスカっと感もしっかり見せてくれました
『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』

(画像:TBSテレビ「金曜ドラマ『石子と羽男ーそんなコトで訴えます?ー』」公式サイトより)

そして何よりも、優しさあふれた作品だったと思います。 自身もトラウマを抱えながら、依頼人に「声をあげてください」と寄り添う石子(有村架純)に、カッコつけながらも自分の弱さと依頼人に向き合い続ける羽男(中村倫也)。両名の絶妙なバランスと掛け合いがとにかく素晴らしく、全10話を通して、ふたりが徐々に信頼関係を築き上げ、互いに補い支え合うようになり、少しずつ成長していく姿が丁寧に描かれたことも人気の理由に違いありません。 続編を望む声が多くあがるのも頷けますね! 個人的には、毎話ブランド物をさらっと着こなしていた羽男のファッションチェックも楽しみのひとつでした。 【関連記事】⇒『石子と羽男』有村架純は“クセあり女性”で魅せる。元風俗嬢の役にも大期待
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