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窪田正孝の“最高のポテンシャル”が拝める…!『マイ・ブロークン・マリコ』でみせた魅力

意外に笑える作品でもあった

(C)2022映画『マイ・ブロークン・マリコ』製作委員会 最後に、この『マイ・ブロークン・マリコ』の、もう1つの大きな魅力を挙げておこう。それは、ひとえに「笑える」ということ。前述してきたように物語の根底には「親友の死」があるのだが、意外にコメディシーンも多いこともあって、あまり重くなりすぎずに観られる作品にもなっているのだ。  タナダ監督作では『ロマンスドール』(2020)でも、不測の事態をなんとかしようとする高橋一生ときたろうのやりとりが、良い意味で秀逸なコントのようになっていて大笑いさせてくれた。今回は永野芽郁演じる主人公の口の悪さがとにかく面白く、「過剰に感情を表出させてうさんくさいセールスする」様は原作の再現としても完璧だった。  さらに、朴訥とした窪田正孝と、その破天荒な永野芽郁のやり取りそのものが、シュールな漫才になっているようにも見えて、そこにもまたクスクスと笑ってしまう。特に終盤の「別れ」のシーンで、原作にはない、観客も思うであろう「ツッコミ」を窪田正孝がする様が最高だったので、彼のファンは特に聞き逃さないでほしい。 【関連記事】⇒宇垣美里「地獄味あふれる現実がぐりぐりと心をえぐり…」/映画『マイ・ブロークン・マリコ』 <文/ヒナタカ>
ヒナタカ
WEB媒体「All About ニュース」「ねとらぼ」「CINEMAS+」、紙媒体『月刊総務』などで記事を執筆中の映画ライター。Xアカウント:@HinatakaJeF
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