「僕の精子あげようか?」セクハラ当たり前の職場が一変した理由
さまざまなハラスメントの中でも、女性にとって特に嫌なのが「セクハラ」。コンプライアンス遵守が叫ばれる中、徐々に減ってきていますが、ほんの数年前はもっと被害に遭う女性も多かったかもしれません…。今回は実録シリーズ「私達の身近な「セクハラ」」から、過去の人気記事を再録します(初公開2018年1月14日、情報は掲載当時のものです)。
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最近、社会全体の反セクハラ意識が高くなってきたとはいうものの、まだまだ横行している企業もあるようです。
佐藤美香さん(仮名・24歳)の会社も、最近までセクハラが当たり前のひどい状況でした。ですが、今はとてもクリーンだとか。一体なにがきっかけで変わったのか、その顛末を聞きました。
「新卒で入った会社は、中規模の出版社でした。長年働いている中年男性ばかりで、セクハラという概念さえなくって、『胸のカップいくつ?』『寝不足? 朝帰りでしょ』といった発言はデフォルト。私は元々ガールズバーで働いていたこともあったので、軽く受け流していたのですが…」
良くも悪くもセクハラ慣れをしてしまっていた佐藤さん。それでも耐えられなかったのが、経営企画室のマネージャー(47歳)だったと言います。
「衝撃的だったのは、飲み会の席で人工授精のニュースが話題になったとき。40代独身女性に向かって『子供が欲しいなら、僕の(精子)あげようか? でも、人工授精は味気ないなあ。どうする?』と言ったんです」
その企業に20年勤め、セクハラ文化に適応していたその女性も、さすがに頬をひきつらせたそう。
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「軽い冗談のようなセクハラでもNGなご時世に、こんな気持ちの悪い発言をする人がいるなんて…と驚きました。
他にもそのマネージャーは『今日、電車でおばさんに股間触られたんだよね。俺大きいからなぁ』『いまだに夢精するんだけど、どうすればいいと思う?』などと口にするんです」
佐藤さんも、このセクハラマネージャーからこんな暴言をはかれたとか。
「ある日会議でちょっとした口論になったんです。最終的には私の意見が通ったのですが、会議室を出るとき『佐藤さんの“月の周期”が分かってきたよ』と言われたんです。つまり、生理前だからイライラしていると。悔しくて、トイレで泣きました」
そのことを直属の上司に告げても、セクハラがまかり通っている会社では特に問題視されなかったことにも腹が立ったといいます。しかし、あることをきっかけに社内が一変したのです!
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写真はイメージです(以下同じ)
耐えられない暴言マネージャー
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仕事で意見が対立したら“生理前のイライラ”扱い
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