「娘の習い事で外が暗くなるまでひとりのときには、家にいるのが怖いので、お迎えまでの時間をファミレスで過ごしています。ほんと、
これは体験した人にしかわからないことだと思いますが、めっちゃコワいんです。お化けといつも隣り合わせで暮らしている感覚です。
なんのゆかりもない、観たことのない映像や聴いたこともない音が症状として出てくる原因は、医師にもわからないそうです。お酒をやめれば治るとは限らないけれど、治る確率が高いそうです。だから、やめるのがいちばんいいのですが、なかなかやめられなくて。
量は減りましたが、
こんな怖い思いをしながらも、毎日、焼酎の小瓶くらいは飲んでしまうんです」

ちゃんとお酒をやめたい……そういう気持ちはもちろんある。先日は、電車で5分のご近所に見つけた、お酒や薬物を止めたい人のための自助グループを訪れてみた。
「そのグループの教本のようなのがありましてね。みんなで読まされて、意見交換とかさせられるんですよ。なんかこう……宗教的な空気というか……なじめず挫折しました。でも本当にお酒をやめなくちゃと思っています」
「先日、病院で脳のCTを撮影してくれたんですが、
私の脳は硬く縮んでいて、頭蓋骨と脳の隙間が広いんだそうです。このままでは機能もどんどん低下していきそうとのことでした。それに、肝臓の状態がとても悪いみたいなんです。そろそろ娘の誕生日なので、それをきっかけに断酒しようと思っています。仕事もちゃんと再開して、貯金もして、離婚に向けての準備をしたいですしね」
夫はルカさんの病気には無関心。ルカさんに支えてもらった暮らしを土台に、今はクリエーターとして活躍していて、そのことしか頭にない様子だと言う。そして、ルカさんを支配下に置くことをどこか楽しんでいる様子ともいう。