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秋ドラマのベテラン俳優ベスト3。中井貴一も凄いけど、NHKの“彼”に釘づけ!

PICU/心に訴えかける安田顕の演技に震える

次に触れたいのは、今クール最高との声も集まる『PICU 小児集中治療室』(フジテレビ系、月曜夜9時~)に出演中の安田顕です。(『水曜どうでしょう』ファンの筆者としては、安田顕といえばonちゃんであり、ドラマや映画で拝見する度に「あのヤスケンが…あの安田さんが出世したなぁ」と感激してしまうのですが。…というのは置いておいて)
毎クール何かしらのドラマに出ているのでは?! と思わせるほど引っ張りだこの安田。先クールでは『初恋の悪魔』で狂気じみた元弁護士・森園を演じ、12月9日公開の映画『ラーゲリより愛を込めて』では主人公・二宮和也の同郷の先輩役で出演しています。 彼の素晴らしい演技はあらゆる作品で発揮されていますが、筆者が本当の意味で俳優・安田顕に魅了されたのは2015年放送のドラマ『問題のあるレストラン』(フジテレビ系)。繊細な感性を持つ、女装が好きなゲイのパティシエという役でした。完全におじさんの安田が、本当に可愛らしい控えめな女性に見えるのです。衣装や髪型の変化のためだけでなく、その演技によって。

安田顕だからできる“眼”と“佇まい”の演技

安田の演技に私たちが惹かれるのは、“眼”と“佇まい”にあると考えます。彼の大きな“眼”には、役が抱いている複雑な感情をストレートに視聴者に伝える力があるのです。また風貌や衣装ではなく、役柄を“佇まい”で表現できるのも安田の魅力。『PICU』でも、その“眼”と“佇まい”で視聴者を惹きつけています。
『PICU』で演じているのは、日本各地でPICU(小児専門の集中治療室)の整備を推し進めてきた人物・植野元。北海道の地で、医療用ジェット機を運用する日本屈指のPICU開設を目指し日々奮闘しています。主人公・武四郎(吉沢亮)をはじめとする医師や看護師、そして患者に、真摯に寄り添うPICU課長です。 ただ優しいだけの上司、医師ではありません。「小児医療を発展させたい」という強い信念と、周囲の人たちを包み込む温かさが同居する眼差し。そして医師として、課長としての責務を背負った立ち姿。安田顕だからできる“眼”と“佇まい”の演技で、物語を支える大きな柱となっています。
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