「最初は順調に滑ってました。彼と私のレベルは同じくらい。結構上級者向けのコースも行けたのでかなり楽しかったですね。ただ…山頂のコースから滑っていたとき、ふと後ろにいたはずの彼がいないことに気づきました」
どこかで転んだのに気づかず、置いてきてしまったのだろうかと考え、理沙さんはそこでしばらく待つことに。

「しばらく待つと、ようやく彼が降りてきたんですが、なんと知らない女の子が2人一緒。それで私に気づかないまま下まで降りていきました。ビックリして追いかけたんですが気づいてくれず……ようやくリフト前で落ち合ったんですが、彼と女の子たちは急によそよそしくなったんですよね。それでまた同じリフトに乗って、山頂から滑ってきたんですが……やっぱり彼、途中で消えて女の子たちと滑ってくるんです」
どうもおかしい。謎の違和感を感じた理沙さんは、あえて「お腹痛いから先に行ってて」と言い、彼氏の元を離れます。
「女の子2人と一緒にレストランで食事をしていました。後ろから近づいて会話を聞くと『
今夜部屋に遊びに行っていい?』とか『午後も一緒に滑ろうよ』とか、挙句の果てに『連絡先教えて』とまで言っていて。
なんと私のことは妹だと紹介してたんです。ビックリしました。彼女と旅行に来てるのに、雪山で女の子をナンパするなんて!」
びっくりした理沙さんはその場で彼氏に声をかけます。
「私が妹ではなく彼女だというと、女の子2人はビックリしてすぐにその場を立ち去りました。彼氏は必死に謝ってきましたがすべて無視。なんと最初にトイレに行ったのも嘘で、かわいいなと思って声をかけていたようです。
3泊4日の旅行だったんですが、もう腹が立ちすぎて、その場で私は飛行機を取って、3日目の朝にさっさと帰りました」
もちろん彼氏のことは帰宅後すぐに振ったという理沙さん。彼女の目の前で堂々とナンパをするとんでもない彼氏。このまま付き合っていたら本気で浮気されてたかもしれない……と、理沙さんは笑って話してくれました。
―シリーズ「冬の恋愛、悲喜こもごも」―
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<文/横山すじこ>