<ダイエットのために食事制限をしている人は多いでしょう。太ってしまう最大の原因は食べすぎと運動不足ですから、摂取カロリーが極端に多いなど、食べる量をセーブすべきケースはあります。しかし、医師としてはあまりにも極端なダイエットは推奨できません。
断食や食事を抜くダイエットは、一時的に体重を落とすことができるかもしれません。しかし、脂肪が落ちているわけではありません。食事を抜くことで腸が動かなくなるので、自律神経のバランスが乱れて、むしろ太りやすい体質になってしまいます。

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ブームになった糖質オフダイエットにもデメリットがあります。糖質は生きていくのに欠かせない栄養素で、1日に170グラムが必要だと言われています。そのうち、120~150グラムが脳で消費され、残りは全身に酸素を運ぶ赤血球や筋肉のエネルギー源になっています。
ご飯をいっさい食べない、サラダばかり……といった極端な糖質オフは、思考力が低下したりイライラにつながります。めまいや頭痛といった症状が出てしまうこともあります。
また、糖質が足りなくなると、体の中で必要な栄養素を吸収するのに欠かせない「グリコーゲン」が不足します。すると、グリコーゲンを補おうと、肝臓が無理をしてしまい、大きな負担をかけることになります。
これらのダイエットに対して、1日3食を食べてきちんと栄養を摂る“腸活ダイエット”に、デメリットはいっさいありません。実際、私がやっている便秘外来にいらした患者さんの中には、腸内環境を整えたことで、自然に5~10キロ減ったという人は数えきれないほどいるのです。>
<小林弘幸 文/女子SPA!編集部 著者撮影/武田敏将>