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“男女逆転”『大奥』、冨永愛が演じる徳川吉宗に感嘆。期待以上すぎた

第2話からも目が離せない

 さて、大奥が舞台とあって、絢爛豪華さにも注目しないわけにはいかない。1話では特に衣装の黒の美しさが映えた。水野の選んだ黒の裃と縫われた流水紋は実に雅だったが、この“流水紋”の裃は、第2話から始まる家光の世に登場する重要人物が最初に着たもの。また、「ご内証の方」のしきたりのワケや、夜とぎ前に目尻に紅を指すことになった最初の瞬間などが、原作には登場しており、すべてが描かれるかは分からないが、プロローグに繋がる紐づけが第2話以降に多く登場してくるはずだ。ちなみに、「この狸おやじ!」が響いた、最後のお暇が出されたくだりに関しては、実際に、質素倹約を謳った吉宗公が大奥の美女50人を集めて暇を出している。  よしながふみの原作も、脚本の森下佳子も、人と人のドラマを描くことに長けている。本来ならば、多くの人が求めているように、裏大河ドラマとして、少なくとも半年間はかけて欲しかったのが本音だが、限られた時間で、男女逆転大奥の世界のリアルを、どう深く訴えてくれるのか。第1話の放送で、期待はさらに高まった。 <文/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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