朝食兼昼食は決まったものを、ワンプレートにまとめています。ゆで野菜と手作りピクルス、はちみつをかけたヨーグルト、サバ缶、パンを1枚に紅茶を添えて。食器はロイヤルコペンハーゲンです。
(写真:濱津和貴)
ファッション同様、身の回りの小物、食器にいたるまで、小畑さんのこだわりは尽きることがありません。無駄をはぶき、ご自身の五感と心が満足するものだけに囲まれているのです。ひとつひとつは高価だとしても、愛着を持って長く使いこなせば、ものとしての価値もグッと上がりますし、人生の質も上ります。なによりも、日々が小さな幸せに満ち溢れているので、それがそのまま心身の健康につながっているのではないでしょうか。
「何より着ることが好きなので、足腰を鍛える」。若い頃から体重も体型も変わらなかった小畑さんですが、4~5年前からお腹の締まりがなくなってしまったのだとか。そのためにスクワットを開始。さらに1日1回は外に出て歩いています。
「今の私、毎日、ごきげんです」と小畑さん。息子さんがふたりいますが、「いい意味で、人に期待しない」といいます。自分の生活を自分で好きに整える、マイペースに好きなものを食べる、週に2日は外で働く。本書には、人生の集大成としての、憧れが詰まっています。当然、人生の荒波を乗り越えたからこそ、たどりつき、作り上げた暮らしです。
歳を重ねたらかくありたい、そんなお手本となる1冊です。
<文/森美樹>