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陰謀論がはびこる裏にコロナあり?ワクチンを打たない人に理由を聞いてみたら<春日武彦×平山夢明>

マスク、咳、ワクチン、with(ウィズ)コロナの風景

平山:俺はコロナと関係なく、冬になるとよくマスクするのね。顔が寒いから。今はみんなマスクしてるじゃない。 春日:人にうつされたらイヤでしょ。変なヤツの体の中にあるウイルスを。 平山:すごい咳(せき)してるヤツとかさ、エレベーターの前で待ってたりするとさ、もうパッと入ってパッと閉めちゃうの。「アッ!」とか言ってるけどさ、向こうで。 春日:病院行くのに電車に乗るのね。すると、スカスカのマスクをしちゃってさ、下向かないし、手で押さえずにゲホゲホやってるヤツがいっぱい乗ってる。イヤでしょうがないんだよね。 新型コロナウイルス、インフルエンザ、風邪、マスク平山:大体、何ゲホまでは我慢できるの? 3ゲホくらい? 春日:1ゲホでもイヤだよ。ツバが気道(きどう)に入っちゃって、胸張ってゲホゲホやってるの。 平山:たまたま変な感じで喉がガラガラするときあるよね。あれが困る。咳(せき)しないよう頑張るけど、溶けてくんないのよ。エヘン虫が。仕方なく小咳をするの。「エヘッ、エヘッ」って。そしたらよけいに変なとこ入っちゃって。「ゲホゲホゲホ」ってえらい目にあっちゃってさ。このナリだから最初からマトモな人間じゃないと思われてるんだろうけど、周りの人間がゴッソリいなくなる。 春日:はいはい。 平山:もう、手に「これは安全な咳です」みたいな札をつけたいよね。だってアレルギーの人も大変じゃん。花粉とか。あと、もらい咳ってあんだよね。あくびみたいにさ。俺、見ててかわいそうだったのがさ、お姉ちゃんが咳を我慢するあまり、鼻からベッて鼻水が出て。大変だよね。 春日:それって、エロい感じ? 平山:いや、鼻水だから(笑)。 春日: 逆にそれがさ。お前の恥ずかしい格好見たぞって(笑)。

ワクチンを打たない人に理由を聞いたら

左から平山夢明氏、春日武彦氏平山:痛々しくてかわいそうだったよ。今でもワクチン打たないのがいるじゃん。理由を聞いたのよ。そしたら、「自慢じゃないけど去年、一昨年と2回かかってんだ」つうわけ。「そのぶん抗体があるから打たない」って。じゃあ、3回目で味覚音痴になって、脳にクモが湧いたら(編集部注:ブレインフォグ、新型コロナの後遺症の一つとみられる)どうすんだって。 そしたら「俺は平気だ。訓練してるから、コロナで」って。こんな感じで、コロナにかかった経験をワクチン接種の回数に入れるヤツいますよ。「俺は1回かかって、2回打ってるから、合計3回」とかさ。 春日:川崎(編集部注:平山氏は川崎市出身)にしかいないよ、そんなヤツ。 平山:先生のとこにそういうのが来たらなんて言うの? 春日:カルテの端に「要注意」とか書く。 平山:「危ない。脳がおかしい」って。 【Amazonで好評予約受付中!】⇒『「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ』の詳細を見る 【春日武彦(かすがたけひこ)】 1951(昭和26)年、京都府生まれ。医学博士。日本医科大学卒。産婦人科医を経て、精神科医に転進。都立松沢病院精神科部長、都立墨東病院神経科部長などを経て、現在も臨床に携わる。著書に『精神科医は腹の底で何を考えているか』(幻冬舎新書)、『猫と偶然』(作品社)、『無意味なものと不気味なもの』(文藝春秋)、『奇想版 精神医学事典』(河出文庫)、『鬱屈精神科医、占いにすがる』(河出文庫)などがある。 【平山夢明(ひらやまゆめあき)】 1961(昭和36)年、神奈川県川崎市生まれ。法政大学中退。デルモンテ平山名義でZ級ホラー映画のビデオ評論を手がけた後、1993年より本格的に執筆活動を開始。実話怪談のシリーズおよび、短編小説も多数発表。短編『独白するユニバーサル横メルカトル』(光文社文庫)により、2006年日本推理作家協会賞を受賞。2010年『ダイナー』(ポプラ文庫)で日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞を受賞。最新刊は『俺が公園でペリカンにした話』(光文社)。 <文/山崎奎司>
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