「あったとしても、すごく高かったんです。『
そんなに金はかけたくないんだよな。誰かさんの病院代もあるし』と、嫌味ったらしく言われました。もう、毎日毎日、『タケノコのコスプレが見つからないのはお前のせいだ』って言われるんですよ。あまりの理不尽さに、気が狂いそうでした。だから、必死になってタケノコのコスプレを探したんです」
すると、某ハンドメイドアプリで、コスプレまではいかないまでも、タケノコの帽子が見つかったそうです。
「『これでいい?』と元夫に見せたら、突然上機嫌になって。出品者の方に事情を伝え、忘年会に間に合うように発送してもらいました。『ありがとう。お前のおかげで、忘年会の余興は大成功だったよ』と、忘年会後、元夫にも感謝されました」
しかし、そのことがかえって梨花さんに離婚を決意させました。

「感謝されてうれしかったことはうれしかったんです。でも、
私はいつまでこの人のご機嫌取りをしないといけないんだろう、って思ったら、ゾッとしてしまって……。それからはなんだか夢から覚めたかのように、元夫に『離婚してください』とだけ伝えました。元夫は最初は、『どうせ冗談だろ?』と言って相手にしてくれませんでしたが、私がずっと無言でいたら、さすがに慌てだして。『俺の何が悪いんだ?』と言い出しましたね。離婚は相当渋られましたが、だったら調停から裁判までなんでもしてもいいよ、と言ったら、案外あっさりと離婚を承諾しました。世間体を気にしたんでしょうね」