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これは沼る…BLドラマ『美しい彼』の“ひらきよコンビ”が尊い。シーズン2放送前に1話を振り返る

 久しぶりに“沼って”しまった。『植物図鑑 運命の恋、ひろいました』(2016年)で岩ちゃん(岩田剛典)を見たとき以来の強烈な引き付け方である。
©「美しい彼」製作委員会 S2・MBS

「美しい彼」シーズン2(ポスタービジュアル)©「美しい彼」製作委員会 S2・MBS

『美しい彼』(MBS、2021年)の八木勇征を見ると、もうとにかく目が離せなくなってしまうのは、筆者だけではないだろう。彼が演じる清居奏というキャラクターの麗しさ、尊さは、文字通り美しい。 「イケメンとLDH」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、待望の『美しい彼 シーズン2』(2023年2月7日から)放送を前に、視聴者を“清居沼”にどんどん沼らせる八木勇征という存在の不思議に迫りたい。

「見る=見られる」のシンプルな構図

©「美しい彼」製作委員会 S2・MBS

『美しい彼 シーズン2』場面写真・©「美しい彼」製作委員会 S2・MBS(以下、同じ)

 私たちは『美しい彼』にどうしてこんなに心動かされ、平良一成(萩原利久)と清居奏(八木勇征)の物語に強く引き付けられるのだろう? 「お前、いつも俺のことばっか見てるよな」  シーズン1の第2話で真夏の水浴びを楽しむ清居が平良に言ったこの台詞。高校2年のクラス替えのとき、瞬間的にひとめぼれして以来、平良は片時もはなさず清居を見つめ続ける。純朴で真っ直ぐなその眼差し……。平良が清居を見る。清居が平良に見られる。  要するに本作は、この「見る=見られる」の構図によってドラマが成立している。これほど一貫していてシンプルなドラマ構造だからこそ、視聴者の視線もまた同じようにぶれずに作品世界に注がれ続けるということだろうか。

“清居沼”に両足ともずぼずぼ

©「美しい彼」製作委員会 S2・MBS 本作を見る視聴者は、まさに平良の“清い”目線をフィルターとして通すことで、清居を見つめることができる。ここに「見る=見られる」の構図で成り立つ本作の圧倒的な勝算があるのだけれど、水浴びのあとの場面がこれまた象徴的。  束の間の水浴びで心を通わせたあと、平良の家で残っていた花火をひとりで楽しむ清居が「花火嫌いなの?」と聞く。平良は「花火より好きなものがあるから」と答える。ここでさっそく平良目線のフィルターを強めてみる。奥ゆかしくかがんで線香花火を見つめる清居を平良のように「ただ見つめることしかできない」視聴者だって思わずとろんとした眼差しで「はい、それはあなたのことです」と即答できる。これは沼だ。とても深い“清居沼”に両足ともずぼずぼなのだ。  ということで問い直そう。私たちは『美しい彼』の清居奏にどうしてこんなに虜(とりこ)なんだろう?
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クセになる“ひらきよ”コンビの刺激
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