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南極観測隊に参加した30代女性がいる「秘境が大好きなんです」

年齢的に参加するかとても悩んだ

――南極観測隊は1年を通して南極に滞在する越冬隊と、12月末から2月中旬まで滞在する夏隊があります。七海さんはなぜ越冬隊に?
年齢的に参加するかとても悩んだ

しらせから見えた景色(本人撮影、以下同)

七海「季節の移り変わりの中で、南極の大自然を感じたいと思ったからです。南極へ行けると分かったときは、素直に嬉しかったとともに、過去の先輩方が積み重ねてきた観測を次の隊へ繋げなければという責任も感じました」 ――南極観測船しらせでの往復路を含めると約1年4ヶ月日本を離れることになりますが、参加について悩みませんでしたか? 家族から反対されたりは…… 七海「年齢が31歳ということもあり、世間では妊娠・出産をするような年齢であるため、本当に今行くという決断をしてよいのかとても悩みました。男性の隊員の場合は、南極に行ったとしても奥さんは出産できますが、女性の場合は行くことにより出産時期が必ず遅くなってしまうので、夫と何度も相談しました。ただ、最後は家族も私の行きたいという気持ちを尊重してくれ、無事に帰ってこられるようにと、カエルのお守りをもらいました」

1年半分の大量のポテチを持って行った

1年半分の大量のポテチを持って行った――第64次越冬隊は28人のうち女性は5人だけですが、不安などもあったのでは? 七海「過去に3ヶ月間勤務した南鳥島では女性が1人だったので、それに比べると今回は女性が5人もいるので大変心強いと思っています!」 ――パワフルですね! 過去に南極地域観測隊に参加した先輩女性から何かアドバイスはもらいましたか? 七海「南極は乾燥しているので、クリームなど保湿アイテムはたくさん持っていた方がよいと教えてもらいました」 ――他に南極へ持っていったものがあれば教えてください。 七海「越冬隊では一日中太陽が出ない極夜という時期があるので、元気に乗り切れるようにビタミンDのサプリメントを持ってきました。ポテチが大好きなので段ボールに1年半分のたくさんのポテチも詰めました(笑)。また、職場の上司が手作りのウクレレをプレゼントしてくださったので、練習して楽しめるようになりたいと思います」
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野生のペンギンやアザラシとの出会いも!
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