――南極での生活も慣れてきた頃かと思いますが、一日のタイムスケジュールはどのような感じでしょうか。
七海「6時半に起床して、7時半頃から午前の勤務が始まります。観測や予報作業を行い、12時に昼食をとったら、また18時まで勤務です。夕食後は全体ミーティングやお風呂、洗濯などをすませ、21時頃までみんなで団欒タイムを楽しみます。基地にはバーや娯楽室があるんですよ。寝るのはだいたい24時ですね。これは日勤の日のタイムスケジュールですが、気象部門は当番制なので夜勤もあります」
――寒さや気象状況、日々の生活について印象に残ったことはありますか?
七海「カタバ風という南極大陸の斜面から降下してくる風によって、昭和基地でも朝晩は風が強まることが多く、実際の温度計が示す気温よりも体感温度がかなり低く感じます。日中にはぴったっと風が弱まるのも印象的でした。
また、基地での生活はすべて自分達で運営しており、様々な分野の専門家がいます。シャワーの出が悪かったり、電気がつかなくなったり、車両のブレーキが利かなかったくなったりなど何か困ったことがあっても誰かが直してくれて、とても心強いです。さらに直し方を教えてもらって自分の生活力も上がった気がします(笑)」

――最後に冬期間への意気込みをお願いします!
七海「63次から基地の運営を引き継ぎ、無事に越冬交代することができたのは、国内で支援してくださった皆様の支えがあってこそだと思っています。先輩が繋いできてくださったバトンを65次に引き継げるよう、隊全員で協力して一年間頑張ります!」
現在南極で調査・研究を進めている七海さんたち64次越冬隊の28人は、来年2月まで基地に残り、観測などを行う予定です。みなさんの活躍を日本から応援しています。
<取材・文/女子SPA!編集部 写真提供/国立極地研究所>