社猫8匹の働きぶりがスゴい!印刷会社が“猫から発想して大人気になった企画”とは
社猫のすすめ
社猫について語るとき、終始笑顔を見せてくれた小早川さんには、実は密かに願っていることがあるそうです。
「日本には中小企業が約360万社あります。もしそのうちの0.1%が保護猫を2匹、社猫として迎えたとします。すると、約7,200匹の保護猫が行き場を得られることになります」
しまや出版でお迎えできる数は限られてしまいますが、志を同じくする人が増えたら、不幸な猫をもっと減らせるでしょう。そうとは言っても、小早川さんも、むやみにお迎えすることをすすめてはいません。
「迎える以上は、最期までしっかりお世話をして欲しいと思っています。当社では、休業日には社員が自発的に猫当番を務めています。外に出ると病気になったり、事故にあったりする可能性があるため、広めの部屋で完全室内飼いをしていますね」
社猫のお世話をするには人件費ならぬ、にゃん件費もかかります。食事やペットシートといった消耗品以外に、キャットタワーやトイレなどの設備も必要です。もし病気になって入院をすれば、医療費が何十万もかかることだってあります。
「社員の理解を得ることも大切です。習性からくる行動や、いたずらを受け入れられるかどうか。『かわいい』だけでは飼えませんし、ブームや話題性を求めるために迎えても、うまくいかないはずです」
お迎えするにはハードルがありますが、猫への愛があれば乗り越えられるかも!?
猫好きにはたまらない職場
かわいい社猫に囲まれながらの取材は、筆者にとっても癒しをもらえる時間でした。こんな猫好きにはたまらない職場で働いたら、生産性が爆上がりしそうです!
癒すことから始まり、企画、広報と活動の幅を広げる社猫から、今後も目が離せそうにありませんね。
<取材・文/増田洋子>増田洋子
2匹のデグー、2匹のラットと暮らすライター。デグーオンリーイベント「デグーサロン」を運営。愛玩動物飼養管理士2級を取得。Twitter:@degutoichacora
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