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社猫8匹の働きぶりがスゴい!印刷会社が“猫から発想して大人気になった企画”とは

東京都足立区にある、しまや出版は、2023年2月に創立55周年を迎えた同人誌専門の老舗印刷所です。同人誌作家さんから絶大な支持を得ている理由は、どうやら長年培ってきた技術だけではなさそうです。 しやま出版こちらの会社、実は社猫が働く癒し課があり、猫好きな同人作家さんから大変ひいきにされているとか。それにしても猫がいる職場なんて、うらやましすぎる!でも、なぜ会社にお迎えしたのでしょう?

野良猫との交流きっかけで平成22年2月22日に癒し課を設立

しやま出版元々は犬派だったという社長の小早川さん。2匹の野良猫と出会ったことがきっかけで、猫派になったといいます。 2008年頃、しまや出版の向かいには古い空き家があり、そこに野良猫が集っていたそうです。そのうちの2匹がしまや出版の敷地に来るようになり、社員と交流が始まりました。 「当社の前を通る道は、トラックの抜け道になることが多く、事故にあって命を落とす猫を見ては、辛い気持ちになりました。この2匹だけでも不幸な目にあわせたくないという思いがあり、様子を見ながら少しずつ社内に迎え入れるようになったのがきっかけです」(小早川さん、以下同じ) それから約2年後、和暦にすると平成22年2月22日と、なんとも語呂がいい日に「癒し課」を設立。社猫として採用された「とら主任」と「タンタン副主任」には、社員を癒すという仕事が与えられたのでした。

癒すだけが仕事じゃない!

では、実際に社猫たちの仕事を見てみましょう。現在は6匹の猫が社内、2匹が小早川さんのご自宅でテレワークをしています。8匹のうち7匹は保護猫、1匹が事情のあるお宅の出身とのことです。 しやま出版会社にいる6匹のうちの5匹は、社内で最も日当たりがよく、開放感あふれるベランダに面した部屋で業務に励んでいます。こちらの部屋は打ち合わせスペースとしても使用されていて、打ち合わせ中の社員のノートパソコンの上で寝始めるという熱心な仕事ぶりで、社員を笑顔にしています。 しやま出版「昼休み休憩をこの部屋で取ったり、わざわざこの部屋のある階のトイレを使用して、猫を一吸いして仕事に戻ったりする社員もいます。普段は厳しい製本チームのリーダーが、猫なで声を発しながら愛でているところを目撃したこともありますね」 という話から、社員を癒すという仕事に、いかに真摯に取り組んでいるかということが伝わってきます。 しやま出版社猫の仕事は癒すだけに留まりません。 「納品する同人誌の1冊に癒し課の推薦帯を巻いています。実はこれが目的で当社を利用する作家さんがいるくらい人気です」 しやま出版現物を見れば納得。猫語で書かれた帯のかわいさに心をわしづかみにされるっ! 2022年には「2022(にゃおにゃにゃ)フェア」と称して、遊び紙に肉球の印刷を行ったり、表紙にネコ型のカットを施したりしたところ、これが大好評。社猫たちから得られたインスピレーションの賜物です。 このように癒し課がないと生まれないアイデアがたくさんあり、企画を担っているとも言えるでしょう。 最近は活動の幅を広報にまで展開。さまざまな媒体で癒し課が取り上げられるようになっています。2021年には待望のフォトブックの発売まで! 「コロナ禍の影響を受けて印刷業界はとても苦労をしましたが、そんな中でも当社は元気だということを癒し課が発信してくれました」 と、小早川さんもにっこり。
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