鈴木亮平の、ゴージャス服をわが物にする“所作”に感動!映画『エゴイスト』衣装の見どころ
こんにちは、ファッションスタイリスト&ライターの角佑宇子です。春の兆しが訪れる日々。心が温まるような、それでいて切ない気持ちになる映画が観たいと思い、筆者は鈴木亮平×宮沢氷魚がW主演を務める『エゴイスト』を鑑賞してきました。
高山真さんによる自伝的小説を映画化した本作。テーマである“愛”について深く考えさせられながら、筆者は衣装の豪華さとそれを着こなす鈴木亮平さんの美しい所作からも目が離せませんでした。
そこで今回は、鈴木亮平さんが演じる主人公・斉藤浩輔のハイファッションコーデをご紹介します。
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田舎町で、ゲイである自分を押し殺して育った浩輔。彼にとって“着飾ること”とは、自分を鼓舞するための「鎧」のようなもの。冒頭の帰省シーンでは田舎の町並みにそぐわないネイビーのロングコートに白のパンツルックという派手な出立ちで、私たち観客に大きなインパクトを与えました。
個人的にこのファッションで感動したのは、浩輔が仏壇に手を合わせるシーンのカット。カメラワークでは浩輔の後ろ姿が映し出されるのですが、コートを着用していた時には見えなかったインナーのシャツのカットワークがとても美しいこと。後ろ姿からだけでも、浩輔のファッションセンスの高さが垣間見えた瞬間でした。
全身をハイブランドで固める浩輔は、社会的な成功を果たす一方で、どこか物悲しい雰囲気を漂わせています。そこに突如現れたのが、パーソナルトレーナーの龍太(宮沢氷魚)。浩輔は自身とは対極的な純粋さを持つ龍太に惹かれ、愛を育んでいくことで物語が進んでいきます。
龍太との関係が進展すると鎧であったはずのブランドコーデもその派手さがどんどん抑えられて、浩輔の心情の変化が服装から見てとれる。興味深いポイントでした。

高山真『エゴイスト』小学館文庫
仏壇に向かう後ろ姿、シャツのカットワークの美しさ

龍太(宮沢氷魚)と出会ってからの服装の変化
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