過去のトラウマから男性恐怖症になっていたというBさんは、「気の強い自分や知識のある自分を表に出したら嫌われる」」と思い込んでいる女性でした。
「職場ではおとなしくしていたり、知っていることも知らないフリをしたりしていました。ですが、セルフイメージを見直す中で、『私は女王』と決めて(笑)、職場でリーダーシップをとったり、後輩に積極的に知識を教えるようにしたら、上司や同僚から『頼りになる』などと褒められることが増えました」とBさん。
Bさんは「男性の前ではバカなふりをしなければならない」という観念に縛られていたのです。これまで、男性に好かれるために、自分に嘘をついて生きてきたのでしょう。

Bさんのような女性は、他人と自分を比較しがちです。どういう恋愛、どういう働き方がしたいのかではなく、周囲のうまくいってる女性をマネすることで、成功しようとする傾向があります。
例えばBさんが初対面の男性と2時間デートしたとしましょう。彼女はたった2時間でも、ぐったり疲れていたはず。だってきっと、男ウケがいいだろうという問答集から引っ張ってきて喋ってるだけですから。
目の前にいる男性ではなく、脳内に住んでいる架空の男性と会話してる状態だから、こんなに疲れることはありませんよね。
現在のBさんは、バカなふりをする女性から脱却しました。自分を偽るのをやめた結果、彼女は生き生きと仕事ができるようになり、収入も格段にアップしたそうです。
「自分をルールでしばる」ことをやめたら幸せになった
臨床心理士をしていたCさんは、好きな仕事をやりながら、ダンナさんにも頼っていくライフスタイルにシフトチェンジしました。
これまで自分に厳しくルールを課して生きてきたというCさん。その分、他人にも厳しいところがありました。
そこで私がCさんに繰り返し問いかけたのは、「これからどうやって生きていきたい?」「どういう人として世界に存在したい?」ということ。
その言葉が彼女の中に根付き、自分に対して、「ほんとはどうしたい?」と愛をもって問いかけるようになりました。やがて周囲の環境が急激に変化したそうです。
「今は私にとって都合のいい環境が整っているんです。勤務時間が思い通りになったり、上司や同僚が私のファンみたいになってくれたり。もはや仕事というか、趣味のような感覚で楽しく働いています」(Cさん)
自分に優しくできるようになったことで、自分を信頼し、周囲も信頼できるようになったCさん。自分がどうしたいかを基軸にできるようになったのは、彼女にとって大きな収穫だったと言えるでしょう。