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冬の恋愛ドラマベスト3。“NHKの本気”も圧巻だけど、一番沁みた名作は

泣けなくなった大人のための癒やしドラマ

北村匠海演じる一星は、生まれつき耳が聴こえなくても底抜けに明るく周りを励まし、支えるキャラクターとして描かれています。彼を観ていたら、耳が聴こえないことを勝手に障がいのように感じていた自分が恥ずかしくなりました。そんな一星が語った第7話のセリフのなかに、このドラマが描く芯の部分を垣間見たように思います。
目で見て分からないものを抱えて生きている人の方が、俺よりずっと大変だ。元気そうに見えても、みんないろいろ抱えて生きてんだ。別に俺が特別な訳じゃない」。 大人になればなるほど、私たちは自分の感情を曝け出すことが少なくなる。特に日本人はマイナスな感情を封印しがちです。泣かないし、喚かないし、怒りをやたらとぶつけることもしない。でも“みんないろいろ抱えて生きている”のです。そんな“いろいろ抱える人たち”にそっと寄り添い、包み込んでくれるストーリーが、やたらと沁みる作品です。 個人的には、俺様キャラでも、好青年でも、変人系でもない。ちょっと頼りない、心に傷を追った新米医師のディーン・フジオカにも和みました。

恋愛ドラマという枠では括れない作品ばかり

こうして振り返ると、もはや恋愛ドラマという枠では括れない作品ばかりでしたね。どんな局面に立たされようとも、人と人が想い合い、愛し、敬うこと。今も昔も変わらない、その温かさがつまったラブストーリーに包まれた冬クールでした。 <文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
鈴木まこと
日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間でドラマ・映画を各100本以上鑑賞するアラフォーエンタメライター。雑誌・広告制作会社を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとしても活動。X:@makoto12130201
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