
『母が嫌いだったわたしが母になった』(KADOKAWA)
――思春期の娘さんと、どう向き合っていこうと考えていますか?
青木:子どもは毎日アップデートされていくので、「こういうふうにしよう」と思っていると、もう全然違うところに行ってしまっているんです。だからあまり考えないようにしています。その都度、初めて出会うものを見ている感覚がありますね。
娘は昔から生意気だったのですが、ビジュアルが幼い頃はそのギャップもあって微笑ましく受けとめられていました。でも今は見た目が成長してきて、言動と外見が合うようになり、本当にただ生意気でイライラするし「面倒臭いな」と思うこともよくあります。でもよく考えると前からこうだったので、できるだけ感情的にならないようにしたいと思います。
と、言いつつしょっちゅう喧嘩もしていますけどね……最近は、娘が花粉症なので病院に連れて行ったんですね。ちょうど私は仕事の移動も重なってとても疲れていたんですけど、頑張って。それでも治らないというから2日がかりで病院に連れて行ったんですけど、娘が「面倒だから」と薬を飲まないんです。もう「何のために連れて行ったのよ」という感じで、娘が夜中何回も起きて「つらい」と言うんですけど「いい加減にしてくれ」と喧嘩になったりしています。
――青木さんは「犬と猫とわたし達」というプロジェクトを立ち上げて動物愛護活動に取り組まれていますが、ご自身に何か影響はありましたか?
青木:動物からいろいろなことを学ばせてもらっています。生まれつき凶暴な犬や猫はいなくて、人間との関わりの中で怖い思いをしたりすることで凶暴になっていくんです。でもそういう子たちが人間との関わりの中でまた元気になっていく様子を見て、動物は人間次第だな、動物と人間は同じなんだと知りました。
「自分を思うなら人を思え」というモットーの中で活動をしているのですが、同じ志を持っている人たちと一緒に活動できることは楽しいし、信用できる友達がたくさんできました。
<取材・文/都田ミツコ 撮影/山川修一>
都田ミツコ
ライター、編集者。1982年生まれ。編集プロダクション勤務を経てフリーランスに。主に子育て、教育、女性のキャリア、などをテーマに企業や専門家、著名人インタビューを行う。「日経xwoman」「女子SPA!」「東洋経済オンライン」などで執筆。