その数日後、いとこの美沙さんから連絡が入ります。なんとママ友の恵子さんが子連れで来店したと言うのです。
カットモデルのリクエストをねだられたが、あいにく店長が休みの日で確認ができず、申し出を断ったとのことでした。

「ええ、もうびっくりでしたよ。いとこからその話を聞いたとき、すぐには信じられませんでした。だって、恵子さんには何度も断ったはずだし、娘に聞いても口外はしてないって言うし、ちょっと大袈裟ですけど背筋が凍る思いがしました」
結局ママ友の恵子さんは一顧客としてカットをお願いしたそう。もちろんそれなら断る理由もなく美沙さんはカットを引き受けたそう。
ただ、カットの終盤に恵子さんは少しの値引きについて交渉してきたそうです。
優子さんは、ママ友恵子さんのデリカシーのない行動に心底謝罪したといいます。
その翌日、ママ友の恵子さんから得意げに美容室へ足を運んだと電話があったそうです。優子さんはあまり話す気力もなかったそうですが、どうやって調べたのかと尋ねたそう。
「正直、もう相手にしたくなかったのですが、なぜ美容室がわかったのか聞いてみたんです。そしたら、私もびっくりしたんですが、私たちが三人が写ったスナップの背景で、一部ほんの少しボカシがかかっていなかった野外の電柱広告から調べたらしんです…。得意げにそう言ってました」
ボカシが完全に施されていなかった電柱広告の会社名を解読し、ネットを使って片っ端から調べ上げたとのこと。
まさかそこまでするとは考えてもみなかった優子さんは、ママ友恵子さんの執念じみた行動に驚くと同時に自身も猛省し、それからしばらくは投稿をお休みしたといいます。
―シリーズ「SNS絡みの思わぬトラブル」―
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<文/大杉沙樹>
大杉沙樹
わんぱく2児の母親というお仕事と、ライターを掛け持ちするアラフォー女子。昨今の情勢でアジアに単身赴任中の夫は帰国できず。家族団欒夢見てがんばってます。