とはいえ、家族の散らかりに目をつぶって我慢せよ、という訳ではもちろんありません。「いつ片付けるか」「どのように片付けさせるか」が重要なのです。平日の深夜など、脳が疲れている時間帯に衝動的に片づけを始めると、必ずと言っていいほど「判断ミス」が起こります。
散らかった状態にイラっとしたら、すぐに片づけを始めず、まずは大きく深呼吸して気持ちを落ち着かせる。そして、「証拠写真」を撮りましょう。写真に撮ることで、部屋を客観視できる効果があります。

そして疲れている時ではなく、休日にまとめて、写真を見ながら家族で話し合いましょう。例えば「脱ぎっぱなしの衣類が気になるな」と気づいたら、優先的にクローゼットの衣類を減らしたり、投げ入れやすいカゴを購入します。
突発的・一時的なやり方ではすぐにリバウンドしてしまう
持ち物の約8割は、1カ月に一度も触っていないと言われます。使っていないモノの整理を家族揃って行うことで、部屋のスペースに余白が生まれ、散らかりにくい空間に変わっていきます。
突発的・一時的なやり方ではすぐにリバウンドしてしまうので、筋トレや習い事のように、週末時間を決めてコツコツ続けていきます。例えば「土曜の午前中は部屋の片付けをする」など、家族揃ってイベントとして取り組み、散らかりにくい部屋を協力して構築していきましょう。
※株式会社サマリー、プレスリリースより「夫婦間のモノのトラブルにまつわる意識調査」(インターネット調査/既婚者600人対象)
【米田 まりな】捨てない整理収納アドバイザー
1991年生まれ。整理収納アドバイザー1級。モノを愛してやまない人に向けた「捨てない片づけ」を考案。著書に「あの人に、イライラするのは部屋のせい」「集中できないのは部屋のせい」(PHP研究所)「捨てない片づけ」(ディスカバー21)。日経新聞NIKKEIプラスワンにて連載中。東京大学経済学部を2014年に卒業後、総合商社でベンチャー投資を担当し、現在は不動産ディベロッパーに勤務。平日は会社員として働きながら、副業で片付けの普及活動をしている。
twitter→
@komedamarina
<文/米田 まりな>