Gourmet

「あずきバーはなぜあんなに硬いのか?」50年前の発売当時は“相場の3倍”でも大ヒット

原料の「コーンスターチ」をなぜなくした?

あずきバー砂糖の量を調整するなど細かなマイナーチェンジは行ってきた「あずきバー」だが、今年13年ぶりとなるリニューアルを行ったという。 それまで原料に使用していた「コーンスターチ」を無くしたのだ。 「コーンスターチはとろみを出すために使用していました。使用することであずきの粒が全体に散らばります。しかし、原料をよりシンプルにしたいな、と思い、あずきを粉状にしたあずきパウダーで代用することができました」 コーンスターチをなくしたことで味や硬さへの影響はない。 厳密にはあずきパウダーを使用したことで、よりあずきの風味がよくなったそうだが、一般的には感じられないレベルだ。 「50周年の節目ということで、これまでご愛顧いただけた部分はできるだけ変えずに、より安心感をアップさせたいという想いから原料をさらに減らしてシンプルにしました」

井村屋の願いは、世界中の人に食べてほしい

国内はもちろん、今後は世界中の方に「あずきバー」を食べてほしいという野望があるのだそう。
マレーシアあずきバー

マレーシアで販売されているあずきバー

「現在はマレーシアに法人を立ち上げ、マレーシアでローカライズしたあずきバーの現地生産&販売を行っており、ハラール認証を取得しています(※)。イスラム教の方が多い国ですが、好評いただいています。今後は他の国でも展開していきたいですね」 シンプルだからこそどんな人でも食べられるというわけだ。国内では、50周年を機に「ミルク金時バー」→「あずきバー ミルク」に、「宇治金時バー」→「あずきバー 抹茶」へと商品名を変更。これからは「あずきバー3きょうだい」として共に頑張っていくという。世界中で安心して食べられるあずきバー、100周年も目指してずっと変わらずいてほしい! ※マレーシアの現地法人が製造・販売されているもののみ。国内のあずきバーは認証を取得しておりません。 <取材・文・撮影/松本果歩>
松本果歩
インタビュー・食レポ・レビュー記事・イベントレポートなどジャンルを問わず活動するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり店長を務めた経験あり。日本酒・焼酎・発酵食品が好き。X:@KA_HO_MA
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