Entertainment

スラッとした手元と指先の“料理男子”がたまらん…!萩原利久のミステリアスな魅力が爆発

多くは語らないのに、縮まる距離感

『月読くんの禁断お夜食』1話では、カリスマパーソナルトレーナーとして体型維持に余念がないそよぎに対し、“揚げないからあげ”を提供した月読くん。 遅い時間に揚げ物を食べることへ恐怖にも似た気持ちを抱くそよぎだが、比較的カロリーの低い鶏胸肉をオリーブオイルで揚げ焼きにしていると聞き、安心して頬張る表情がなんとも可愛らしい。そして、その姿をキッチンから見守る月読くんの居住まいも、穏やかで安心できる。 優しい笑顔で淡々と夜食だけをつくって帰っていくだけの月読くん。彼の独特のオーラや“思わず受け入れてしまいたくなる”魅力は、これまで多くの作品で主役・脇役ともに存在感を示してきた萩原利久だからこそ、表現できるものではないだろうか。 第2話、再びそよぎの自宅に訪れた月読くんがつくったのは、生クリームを使わないグラタン。 1話の揚げないからあげに引き続き、なんとも食欲をかきたてられる。月読くんが料理をするときの手さばきや、食事をするそよぎを見守る眼差しのあたたかさも健在だ。

穏やかな性格の裏で、強引な一面も

月読くんは一見、穏やかで丁寧で誠実に見える。 しかし、よくよく彼の言動を振り返ってみると、なかなか強引な面があるのも否めない。お腹を空かせたそよぎに「食事の意味、知ってます?」といきなり解説を始めたり、パーソナルトレーナーだから、と夜食を拒否するも「明日、走ればいいんじゃないですか?」と言ったり。そもそも一人暮らしの女性の家に上がり込んで夜食をつくる行為自体がギリギリだ。 彼がここまでそよぎとの距離を縮めようとするのは、5年前の出会いをきっかけに一途な恋をしているからだが、そよぎ自身は想像すらしていない。 たった一度、なんらかの理由で落ち込んでいた自分に声をかけてくれた女性のことを、5年間思い続ける月読くん。 クールに見えるけれど、物腰や語り口は柔らかく、強引なようでいて実は一途。さまざまな矛盾を内に秘めた存在なのに、違和感なく体現されている。『月読くんの禁断お夜食』で萩原利久が演じる月読くんは、回を増すごとにその魅力があらわになる、不思議な引力を持っている。 <文・北村有>
北村有
葬儀業界を経て2018年からフリーランス。映画やドラマなどエンタメジャンルを中心に、コラムや取材記事を執筆。菅田将暉が好き。
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ