男性会員からのセクハラも。“モンスター会員”に病む仲人たち
結婚相談所で働く女性は、会員からのセクハラを受けることもあるそうです。
「『
俺が風俗に行っていることを軽蔑(けいべつ)しますか?』とたびたび電話で確認してくる男性会員がいました。私は適当にあしらっていたのですが、こんなセクハラをする会員もいるのです。
非常に個人的な情報を扱うこの業界では、会員との面談はたいてい小さな個室です。その
個室で『好きです』と言われ迫ってこられて、泣いて出てきた後輩もいましたね」

お客様だから怒ることもしにくいでしょう。
モンスター会員を放置して、その対応を現場スタッフに押し付けている結婚相談所の対応も疑問です。
また、仲人がじわじわとメンタルを病んでしまうタイプの会員も。
「40代女性が『年下もOKになってきた』と、さも条件を緩和したように言ってくることがあります。こんな風に
身の丈に合わない高望みをしすぎる会員さんと毎日接していて、負の感情がどんどん溜まるという仲人もいました。
今も覚えている癖の強い会員さんは、“頭の良い女性”を希望している男性でした。それで有名企業に勤める優秀な女性を紹介したのですが、『この人、Fラン卒でしょ。あなたは自分の仕事をしてくださいよ』と言わました。希望の相手をあてがうのが結婚相談所の仕事だと思って、デートクラブか何かと勘違いしている方はちらほらいましたね」
祐実さんの同僚たちは、ほとんどがアパレルや営業など元接客業の人だったそうです。
「入社してくるのは、アラサーぐらいの若い人も多かったです。若い女性は転職もしやすいので、入社してすぐ辞める人が多かった気がします。
仕事のストレスが、給料に見合っていないのです。
同僚は人当たりもよくみんないい人ばかりでした。辞めた後も交流があって、ご飯に行ったりすることもあるのですが、
辞めたことを後悔している人はいません。
結婚相談所勤務が長く続く人は、モンスターに遭遇してもケロッとしているような図太さを備えた人だったと思います」

気になるお給料は入社した初年度だと手取り20万円に届かないくらいだそうです。厳しいノルマを課せられ叱られ、会員からセクハラを受け、クレーム対応までしていると、割に合わないのでしょう。