Entertainment

Netflix『サンクチュアリ』何度でも観たくなる“相撲ドラマの裏話”。役者の肉体改造にかかった期間は

 Netflixで公開中のドラマ『サンクチュアリ -聖域-』(以下、『サンクチュアリ』)が、公開開始から2ヵ月経った今もなお話題を集めている。7月12日に「Filmarks(フィルマークス)」が発表した「2023年上半期ドラマランキング」(国内での放送・配信が対象)でも、『サンクチュアリ』は6位にランクイン。この3連休に、イッキ見をもくろんでいる人も少なくないはずだ。

大コンプライアンス時代に逆行する痛快さと清々しさ

 本作は「相撲版のスラムダンク」とも呼ばれているように、暴言や暴力がバンバン飛び交いバイオレンス濃度が高い。大コンプライアンス時代に逆行した痛快さも加わり、主人公の猿桜こと小瀬清(一ノ瀬ワタル)が真剣に相撲に取り組もうとする様子により一層の清々しさを与えている。  なにより、最初は猿桜を嫌っており、“可愛がる”ことに躊躇がなかった同部屋の力士が、猿桜が真摯に相撲に向き合う様子に触発され、ともに切磋琢磨するようになる過程も胸熱すぎる。その様子はNetflix JapanのYouTubeチャンネルにアップされている7話内のダイジェストでも見られ、筆者同様に同動画を何度も見直した人は多いだろう。  仲間たちと早朝の車道をランニングしながら、いきなり掴み合って稽古を始めるシーンはまぶしい。相撲は個人競技と思っていたが、同部屋の仲間、親方、女将など、いろいろな人たちと一つとなって戦う団体競技なのだと気付かされる。

忖度なく角界のタブーに切り込んだ内容

 ただ、熱い展開だけが『サンクチュアリ』の人気を集めた理由ではない。本作は相撲がテーマとなっているものの、日本相撲協会は非協力。つまりは角界というまさに“聖域”に忖度(そんたく)なく切り込んだストーリーも魅力の一つである。静内(住洋樹)が大関の龍貴(佳久創)の連勝記録を塗り替えるのを阻止するため、龍貴の所属する龍谷部屋のタニマチ・伊東(笹野高史)が八百長を企てるなど、刺激的なシーンが多い。
 週刊誌が大相撲の八百長問題を暴いた過去があり、いくらドラマといえども、日本相撲協会にとって八百長を計画するシーンが流れることは穏やかではないはず。タブーに真正面からぶつかったドキュメンタリー的な側面も持ち合わせていることが、これだけの注目度につながったのだろう。
次のページ 
もう一度観たいと思わせる“裏話”
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ