1年を通して着られるシルクのインナーを探していたら

真夏の暑い時期にも涼しく過ごせるシルクのインナー
1年を通して着ていたシルクのキャミソールですが、気温が少し下がり、風の中に冷たさを感じるようになると、キャミソールのケミカルレースの部分が肌に当たって、かゆく感じるようになってきました。
私がインナーとして着用しているシルクのキャミソールはすべてケミカルレースで美しく縁どられたものばかりです。レースがついたキャミソールは美しいのですけれども、空気が乾燥してくると、肌のレースが当たる部分に赤く発疹があらわれます。そして、肌の一部にかゆいところが出ると、なんとなくほかの部分もかゆいような気がしてきます。もうそうなると、レースつきのキャミソールは着られません。
もう少しふやしたい、そしてできれば冬の間も着ていたいシルクのインナー。そんなことを考えて探していたところ、こちらのシルクタンクトップにたどり着きました。

京都・西陣の中村忠三郎商店「絹糸屋さんの一軍、レギュラー。シルクタンクトップ」 6600円(税込)
極細番手けんぼうシルクで編まれた素材で、織物ではなくニット素材。脇に縫い目もありませんから、肌当たりも着心地もよい。繊細な素材なので、手洗いになりますが、肌に当たってかゆいところはないので、1年を通して着られそうです。

年を取っていくと、着られないもの、履けないものがふえてきます。
例えば今の私は8センチヒールの靴で家を出て、都内の地下鉄を乗り換えて目的地にたどりつくほどの体力はありません。またどんなにお腹の肌を見せるルックが流行っても、今からそれをやろうとは思いません。そして、肌が乾燥するため、冬場にケミカルレースがついたランジェリーは着られなくなりました。
日本の気候も変わりました。ファッションには流行があります。そして自分自身も年を取ることにより変わっていき、着られないものがふえていきます。
そう考えると、そのときにしか着られないものがあるとわかります。若い時には若い時なりの、年を取ってからは年を取ってからなりのものがあるでしょう。経験できる季節も毎年が同じものではない。流行りのシルエットと色も変わっていく。自分の肌に合うものがずっと合い続けるわけではない。ずっと同じように続くものなど何もない。