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よい聴き手になるための“あいづち”3つ、人気アナウンサーも実はやっている!苦手な人と話すコツは?

相づちの名手になろう

「よい聴き手になるうえで欠かせないスキルが、『相づち』」と本書。普段何気なく使っている相づちですが、本書による相づちの本質は「相手をどこかに連れていく」。あなたの相づちひとつで、会話をふくらませたり誘ったりできるというのです。 本書が考える相づちは以下の3つ。 1 共感する相づち 「うんうん」「わかるわかる」「なるほど!」「ほんと、そうですよねえ」等、肯定の意思を伝える言葉。「話を聴いていますよ」というメッセージが込められているので、相手に安心感を与えそうですよね。 2 問う相づち 「いつ/どこで/何を/だれと/どのように」で話を具体的にしていきます。「なぜそれをしたのか/なぜそう考えたのか」と理由を聞いていくと相手の人間性をより深く掘り下げられます。共感する相づちをクッションとして挟めば、スムーズに会話が進むでしょう。 3 深める相づち これをマスターすればあなたも聴きポジ上級者。会話の視点をちょっと変えるだけで、相手の新たな魅力を引き出せるのです。それをやってのけたのがジェーン・スーさん。ポッドキャスト番組の素材を一部抜粋しますね。
サクちゃん(桜林直子さん)「最初の1回だけ対面でカフェでお話しして、その後からずっとzoom」 スー(ジェーン・スーさん)「で、もうすぐ延べ1000人?」 サクちゃん「そうねえ」 スー「あなたは、はじめるとなかなか続く人ね」 ジェーン・スーさんは、「1000人」というキャッチーな数字に注目したのではなく、「はじめるとなかなか続く人」とサクちゃんの人間性をすくいあげました。ここから会話は「続ける美学」へと発展したそうです。「1000人」というわかりやすい数字だけを拾うのも悪くはありませんが、「すごいね!」という単純な盛り上がりで終わってしまったかもしれません。 いかがでしょうか。さりげなく相手の良さを讃えつつ、知的な会話へと舵取りをしていく。聴きポジは、まさに陰の立役者なのです。

身体全部で聴きポジを表現

「会話は言葉で交わされるものですが、コミュニケーションは身体全体で行うものです」。本書の一文にハッとしたのは、私だけではないでしょう。この人、私の話を真剣に聞いていない、と感じるのは、言葉尻だけではなく動作や仕草がもとになっているからです。 よく「目が泳いでいる」と言うように、目にはその人の心の動きがあらわれます。本書でも「まっすぐに目を見る」「話を聞く時に体を逸らさない」のが、「話を聴いていること」の合図になっていると確信しています。 相槌基本は「目」ですが、何もメイクに凝ったり、目力をアピールしなくてもいいのです。相手に「教えてもらう」という謙虚さと、「ウソの好奇心」ではなく相手に対する「純粋な好奇心」がベースになっていれば、自ずと目は輝くはず。そのうえで、身体ごとしっかりと相手に向ければOK。きっと相手は、時間を忘れるほどあなたとの会話に夢中になるのではないでしょうか。 本書には、聴くための声の育て方は声のアンチエイジングなど、大人ならではの魅力につながるレッスンがいっぱい。巻末には『聞く力』の著者、阿川佐和子さんとの対談も収録されています。「聴きポジ」は、仕事でもプライベートでも愛される秘訣なのです。 <文/森美樹>
森美樹
小説家、タロット占い師。第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『私の裸』、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)、『わたしのいけない世界』(祥伝社)を上梓。東京タワーにてタロット占い鑑定を行っている。X:@morimikixxx
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