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障がい者の恋愛描くドラマ『初恋、ざらり』で、制作が「炎上リスクよりも配慮したこと」。プロデューサーが語る

主演ふたりのキャスティングは奇跡。運にも恵まれた

「また、岡村に風間さんが合ってるって、きっと誰が見てもわかるじゃないですか? あと風間さんは『ハートネットTV』(NHK Eテレ)という福祉関係の番組でレギュラー出演していたので、そういう意味でも適任だと思いました。  ただ、風間さんは毎クールドラマに出演している通り、人気の役者さんなのですが『どうせ無理だけどダメもとでオファーしようか』という雰囲気でした。実は企画が決まったのが遅かったこともあり、ギリギリにオファーしたのですが、むしろギリギリだったことが良かったみたいで快諾してもらいました」
「初恋、ざらり」

©「初恋、ざらり」製作委員会

 小野も風間も第1希望のキャスティングらしく、「基本的に主演ふたりが第1希望で通ることは滅多にありません。本当に運にも恵まれた作品です」と語った。

「話し合いは必要」という現場の空気

 運だけではなく人にも恵まれた作品だと北川氏は話す。 「僕自身、現場の雰囲気があまりにピリッとするのは嫌なんですよね。もちろん良い作品を仕上げるために役者や監督、プロデューサーそれぞれが意見を出し合う中で衝突することはありますし、それ自体を否定するつもりはありません。  ただ、本作では役者や監督含め、穏やかな人が集まりました。加えて、“知的障がい”を扱うということで『話し合いが必要だよね』という認識をみんなが共有できており、感情的にならずに意見を出し合ってより良い作品作りに臨めたと思います」  現場の雰囲気は経験したことがないほど良かったらしく、「これだけ優しい雰囲気になるって本当になかったので、撮影が終わった今でもビックリしています」と口にした。  いろいろな人達の優しさやセンスが混じり合っているからこそ、本作に惹きつけられるのかもしれない。 <取材・文/望月悠木>
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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