――監督が茜と青磁を通して描きたかったことを教えてください。
酒井監督「青磁に関しては、空気を読む力があるなというところを描きたいなと思いました。それでいて、すごく繊細で優しい。白岩さんは、あえて、その場の空気を崩す選択もできる人で、自分がおちゃらけた方が場が良くなるなと思ったら、それが自然とできてしまうんですよね。そこは青磁と白岩さんの共通点だと思います。白岩さんって人の感情をすごく見ている人だなと思ったので。そこのギャップというか、人前では言いたいことを言えるように見える一方、実は誰よりも人を見ていて繊細だという多面的なところを描きたいなと思っていました」
――茜ではどのようなことを描きたかったのでしょう?
酒井監督「茜で描きたかったことは、誰しも言いたいけど、言えないことってあると思うのですが、それって悪ではないということ。ただ、もしも自分が生きづらいんだったらちょっと変わってみてもいいんじゃないっていう思いを乗せました。ただ、言いたいことを言うのが正義のように見えてはいけないなと思ったので。そこは茜の気持ちに寄り添いつつ、時間の流れや周りの友人たちとの交流の中で丁寧に描きました」
――久間田さんと茜の共通点はありましたか?
酒井監督「茜は、優等生で、誰からも好かれているはずなのに自信がない。そこは、久間田さんと初めてお会いしたときに感じたことと共通しているなと思いました。あれだけのキャリアがあって、人気者なのに、(本読みの時に)すごく自信のない気持ちを抱えているなって。だから、久間田さんと向き合うときは“君は本当に素敵だよ”って何度も伝えるようにして。でもそれって人から言われたとて、自分の中で発見がなきゃ変わらないんですよね。久間田さんは、そこに真摯に繊細に向き合っていた印象があります」
――酒井監督の作品といえば、映像の美しさが魅力の1つだなと感じています。おふたりを映像越しで見たときの魅力を教えてください。
酒井監督「久間田さんはもともと笑顔が素敵な方なので、作り笑いと本当の笑顔のさじ加減をすごい繊細にやってくださったなと。眉毛が垂れ眉なんですね。そこもあって、優等生になろうとして自分で抱え込みすぎてしまっているのに鼻につかないバランス感をうまく表現してくださったなと思いました」
――白岩さんはいかがでしょう?
酒井監督「白岩さんは、透明感がすごかったです。屋上に青磁として佇んでいるときに、空に溶け込んで透けちゃいそうだなと思ったことがありました。しかも、透明感がありつつ、品が良いので、青磁を誠実さのある一匹狼として映っていたなと」
(C)映画『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会
【STORY】 無彩色で息苦しいこの世界。救い出してくれたのは、“私を嫌い”な君でした――。
マスクが手放せず、周囲の空気ばかり読んでしまう「優等生」の茜。
自由奔放で絵を描くことを愛する、銀髪のクラスメイト・青磁。
何もかもが自分とは正反対の青磁のことが苦手な茜だったが、
彼が描く絵と、まっすぐな性格に惹かれ、茜の世界はカラフルに色づきはじめる。
次第に距離を縮めていくふたりの過去がやがて重なりあい、初めて誰にも言えなかった想いがあふれ出す――。
出演:白岩瑠姫(JO1) 久間田琳加
箭内夢菜 吉田ウーロン太 今井隆文 / 上杉柊平 鶴田真由
監督:酒井麻衣
原作:汐見夏衛「夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく」(スターツ出版 刊)
脚本:イ・ナウォン 酒井麻衣
音楽:横山克 濱田菜月 主題歌:JO1「Gradation」(LAPONE Entertainment)
製作:『夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく』製作委員会 制作プロダクション:C&Iエンタテインメント、アスミック・エース
配給:アスミック・エース