そんなコロナ禍生活もはや3年。ついにコロナ禍での規制が緩和され、学校や保育施設では体育祭などの行事も再開され始めました。
それに伴いマスク着用も「個人の判断」とされ、上田さんは自らのノーマスク生活にも開放感を感じながら、娘もやっとマスクのない日常生活に戻れると嬉しく思っていました。ですが
娘は、マスク規制が緩和されても、毎日しっかりとマスクをして学校に行くのだとか。

「学校からも政府の方針に沿った“マスク着用は個人の判断に委ねる”と通達されました。そろそろ暑くなるし、マスクが苦しくなる季節だったので『もう外したほうがいいんじゃないの?』と聞くと、娘は『
マスク外したくないもん』と言い出したんです。本当にビックリしました」
理由を聞くと「顔を出すのが恥ずかしい」とのこと。周りの友人もみんなマスクをして学校に来ているようで、特に女子生徒は外したくないと思って自主的にマスクをし続けている人が相当数いるようです。
「マスク生活に変に慣らされてしまうのではないか、と感じていた不安が的中しました。『マスク美人』という言葉が流行った時期がありましたよね。
マスクを外して顔を出すと、マスクをしているときと顔の印象がかなり変わることがあります。女子は特にそれが嫌なんだそうです。
マスク生活が当たり前になってしまい、顔を出すことさえ抵抗を感じるようになってしまったと思うと、残念でなりません。表情が見えないままのコミュニケーションって、すごく薄くなる気がします」