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婚約破棄で弱っていたら友人から連絡。心配だからと連れて行かれた一軒家で待っていたのは

手をかざされたり、紙に名前と生年月日を書かされたり、みんなで手をつないで呼吸のタイミングを指示されたり。そしてひとりが、連絡係しか入れないという奥座敷に行き、そこにいる霊能者におうかがいを立てる、という流れだった。 珠江さんを「視た」白装束の女性は相談窓口のようなもので、霊能者本人ではないらしい。

個人情報だだ漏れ疑惑

奥座敷に霊能者が本当にいるかいないかはわからないが、直接姿を見せないことで神秘的な雰囲気を出す演出としては、よくできているのかもしれない。 親子三代勧誘沼202310「戻ってきたその中年女性が言うには、私には動物の霊がついている。先祖がたくさんの動物を殺したから、その因果でいま不幸がふりかかっているんだと。男友だちから、私の実家が馬喰(ばくろう 家畜を売買、交換、斡旋する商売)だという情報が、事前に伝わっていたのが、丸わかりじゃないですか? そして男友だちが、お札を買い、継続してお祓いしてもらうといい、と言うんです。もちろん断りましたが、彼が支払いはすべて自分が受け持つから! お祓いはしてもらったほうがいい! とゴリ押ししてくるので、承諾。それからやっと、飲みにいきました。飲み屋は約束どおり、料理のおいしい店でしたよ。でも、お祓いですっかり気分が白けてしまいましたね」

ついに訪問販売がやってきた

男友だちがガチの信者なのか、霊能者たちのグルなのかは、いまだにわからない。その後、たまにお祓いの家から「調子はどう?」と電話がかかってきたという。男友だちに持たされたお札は、捨てた記憶はないがテーブルの上に放置しているうちに紛失した。 ひきこもり期には、もうひとつ勧誘があった。実家で祖父の散財をさんざん見てきた、訪問販売である。 親子三代勧誘沼202310「一体どこから、情報を聞きつけてくるのか……。それまで一切来なかった訪問販売が、立てつづけに2件来たんですよね。布団と印鑑の業者です。 そのときは、結婚資金に貯めていたお金を使ってしまいたいとヤケになっていたので、商品の説明もろくに聞かず『あーはいはい、買うよ』というノリで買ってしまいました。ノリは違えど、実家のじいちゃんとやってること変わらないかもしれませんね」
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訪問販売で買った商品の、意外なクオリティ
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自分が身内が友人が沼ったご体験談を募集中です。当連載における沼とは、科学的根拠のない健康法やマルチ商法、過激なフェムケアや自然派思想など、主に健康問題に関わるものにハマることを示します。「女子SPA!」のお問い合わせフォームより、ぜひお気軽にご連絡ください(お返事に時間を頂戴する場合もあります)。
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