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“新興宗教どっぷりな家”で育った30代女性の苦労。結婚も破談になったけど、理由は「宗教じゃなかった」

恋愛・婚活コンサルタントの菊乃です。 これまで1000人以上の「出会いがない男女」の相談に乗ってきた筆者ですが、かつては髪もボサボサで化粧もしない“完全なる非モテ”。「人は変われる」を自ら実践し、多くの方々の「もったいないところ」をご指摘してきた経験から、誰も言ってくれない「恋愛に役立つリアルな情報」をお伝えします。
結婚

写真はイメージ(以下同じ)

近年、宗教信者を親や祖父母にもつ「宗教2世・3世」の問題が注目されつつあります。2022年7月に起こった安倍元首相銃撃事件は、彼/彼女らの存在と生きづらさをあらためて世間に印象づけました。抱える苦悩は多岐にわたりますが、その中に「結婚のしづらさ」もあるといいます。そこで、当事者の女性に話を聞きました。

信者同士のお見合いで結ばれた両親

今から約40年前、家族ぐるみである新興宗教(仮に“A”とします)の信者だった女性がいました。彼女は弟と年齢が近い独身の女性信者に目をつけ、弟とのお見合いの場をもうけます。そして二人はそのまま結婚することに。当時は会社の上司がお見合いを斡旋(あっせん)するような時代だったので、宗教Aにかぎらずお見合い話を持ち込むのは特別なことではありませんでした。 ウエディングドレス二人の間に女の子が生まれ、由美と名付けられました。夫婦の親たちも熱心なAの信者で、由美さんは宗教3世として育つことになります。週末は信者の子どもたちで集まり、教祖の伝記アニメを見たり、お祈りをしたりして過ごしました。 そんな由美さんが信仰から距離を置く決意をし、「信仰のない男性」と知り合うために結婚相談所に入会した結果、何が起こったのかを取材しました。

「怖がられることも……」宗教2世3世は婚活で不利

私は恋愛・婚活コンサルタントとして、これまでにも「恋人の実家がAの信者と分かり結婚話を進めてよいか迷う」といった相談を受けたことがあります。親と結婚するわけじゃないし、恋人は信者ではないからと、そのまま結婚する人もいました。一方で、新興宗教が怖くて信頼できないと、別れを選ぶ人もいました。
宗教3世の由美さん(仮名)

宗教3世の由美さん(仮名)。結婚相談所で活動していた時の写真

なぜ怖いのかといえば、元々情報が乏しくよく分からないという点が大きいと思います。安倍元首相銃撃事件以降は特に極端なケースが報道されることもあり、関わらない方がいいと受け取る人も増えたようです。 不利な中でも、婚活サービスを使えば同時にたくさんの人にアプローチができます。多くの異性に自分を見てもらえる、けれども、どの縁もワンタップで切れる儚(はかな)い繋がりなのです。 宗教2世3世のような“不利な条件”があると分かれば、わざわざ選ぶ人は減ります。
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20代で婚約破棄になった理由は「宗教じゃなかった」
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