
莉奈さんの立場が非常に難しいのは、まず彼が【1】なのか【2】なのかわからないというところ。さらに、浮気を止めさせる望みのある【2】だったとしても、莉奈さんではどうしようもない可能性もあるということ。
ですから、莉奈さんがもし、どうしても晴太さんに浮気を止めてほしいと考えているのであれば、まず必要なのは本気の“覚悟”になります。
その“覚悟”とは、別れることになってもいいという覚悟です。
もちろんハッタリでは意味がなく、もし別れることになったら、本当にすっぱりと関係を断つほどの強い覚悟が必要です。
その覚悟を持ったうえで、「次にまた浮気をしたら即刻別れます。話し合いはしません。言い訳も聞きません。即座に別れます。だから私と別れたくなければ、二度と浮気はしないように」と彼に警告すべきなのです。
晴太さんが【1】ならば、遅かれ早かれ別れることになります。【2】ならば、彼にとって莉奈さんがどれほど大事な存在かによって結果は変わります。晴太さんにとって莉奈さんが、浮気を止めてまで一緒にいたい価値のある存在であれば、浮気を止めてくれるでしょう。
なぜ、そこまでの本気の“覚悟”が必要かというと、晴太さんが莉奈さんのことを、「この女は俺のことが好きだからどうせ別れられない」と舐め切っている可能性があるからです。
晴太さんがたかをくくっており、恋人間のパワーバランス(力関係)が圧倒的に彼に偏ってしまっている状態とも言えます。
莉奈さんは浮気をする晴太さんに、「『悲しいからやめて』って何度もお願い」していたそうですが、言い換えれば、どんなに裏切られても激怒することなく、あくまで“お願いベース”の交渉しかしていないということでもあります。
そういう態度が彼を調子に乗らせていたかもしれず、そうやって舐められているうちは懲りずに何度でも浮気をするでしょう。ですから、もう舐められないようにするために、本気で別れることになってもかまわないという覚悟を持ち、その覚悟を示す必要があるというわけです。