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「背筋がゾッとする秋ドラマ」3選。“家族みんなで復讐”も“パラサイト不倫女”も目が離せない

主演・板谷由夏の心理描写に感情移入

連続ドラマ初主演となる板谷の好演も光る本作。もともと実力のある女優さんですが、物語をしっかりと引っ張りながらの丁寧な心理描写に引き込まれます。娘を喪(うしな)った哀しみ、娘を守れなかった虚しさと悔しさ、すべてを背負って立ち向かおうとする覚悟。そんな弱さと強さ、どちらも感じさせる板谷の演技は秀逸で、感情移入せずにはいられません。
梨里杏の死の真相は? そして復讐は果たされるのか……見応えのあるサスペンスです。個人的には、早乙女家長男で衆議院議員の倫太郎を演じる塩野瑛久のクズ演技も好きで、注目しています。春ドラマの『かしましめし』(テレビ東京系)で、相手に寄り添う繊細な性格の英治を演じていた人とは思えない! すでに第6話まで放送されていますが、途中からでも分かりやすいストーリー展開になっている本作。未視聴の方も、今からでも十分楽しめます。

『マイホームヒーロー』

次に紹介したいのは、原作・山川直輝、作画・朝基まさしによる同名漫画を原作とした『マイホームヒーロー』(MBS・TBS系、火曜深夜・MBS24時59分~、TBS25時28分~ほか)。平凡なサラリーマンが、半グレ組織との攻防戦を繰り広げていく作品です。
マイホームヒーロー

画像:MBS『マイホームヒーロー』公式サイトより

原作に多くのファンをもち、アニメ化もされた作品のドラマ化。来年の3月には劇場版の公開も決定しており、キャスト・スタッフともに映像化への本気度が伺えます。

佐々木蔵之介&木村多江、夫婦の配役がぴったりすぎる!

まず、キャスティングが秀逸。佐々木蔵之介が、推理小説好きの平凡なサラリーマン・鳥栖哲雄(とす・てつお)を演じています。煙たがられながらも大学生の娘・零花(齋藤飛鳥)と妻を愛するまさに“マイホームパパ”な彼ですが、娘に危害を加えようとする半グレの彼氏・延人(内藤秀一郎)をなんと殺害してしまいます。 佐々木はイケオジオーラを消し去った“ただのおじさん”、人を殺した葛藤に苛まれる“犯罪者”、愛する家族を守る“ヒーロー”の顔を豊かに表現しており、原作ファンも納得の主演です。
哲雄の秘密を知り、支える妻・歌仙(かせん)を演じる木村多江もハマっています。驚くほど冷静な判断力と度胸の持ち主ながら、どこかズレている歌仙。木村が絶妙なバランス感覚で、ちょっと常識離れした“良妻賢母”を演じています。殺されてしまった延人の父を演じる吉田栄作も、まさに犯罪組織のボス感と息子への異常な愛情を表現していて惹きつけられます。
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3作品目は? 日向坂46・齊藤京子がパラサイト不倫女を怪演
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