美鳥が好かれる理由に納得できる、あるセリフがあった。ゆくえが美鳥に電話した際、第一声に「ごめん、聞いてほしくなっちゃって。大丈夫かな」と突然電話をかけたことを詫びると、美鳥は「うん、間違ってないよ」と返す。ここで「間違ってないよ」と返せるからこそ、いろいろな人から好かれているのだろうなと察した。 　人は「大丈夫かな」と聞かれれば、脊髄反射的に「大丈夫」と言ってしまう。しかしここで「間違ってないよ」と返すことで、相手はゆくえの判断や考えを尊重したうえで、突然電話したことに対する罪悪感も一気に払拭できる。美鳥は決して友達が多かったタイプではないのだろうが、時間が経っても想い続けてくれる人が多いことに納得する瞬間でもあった。 　4人とも念願だった“みどりちゃん”と接することができたことをキッカケに、もう一波乱起きりそうな雰囲気。最終話に向かってどのようなラストスパートを見せてくれるのか今後も期待したい。 【Amazonでも好評発売中！】⇒『いちばんすきな花　シナリオブック　完全版（上）』の詳細はこちら ＜文／望月悠木＞