エスカレーターに“乗る順番”の正解って?偉い人を先に乗せたら、顔がみるみる曇って…難しすぎるマナー問題
多くの会社で新卒入社して最初に学ぶのが、基本的なビジネスマナー。名刺交換の仕方から“上座”と“下座”まで、あらゆる場面で必要となるビジネスマナーですが、時に「何が正解なんだろう……」と悩んでしまうマナーもありませんか?
下野まりさん(仮名・32歳)は、出産後に転職をし、初めて営業職の仕事に。エスカレーターのマナーについて困惑したエピソードを話してくれました。
「それまで事務職でしか働いたことがなかったので、初めて営業の仕事を経験することになりました。営業は人と対面することや外出が多いので、事務職の時には知らなかったマナーがたくさんあることをはじめて知りました」
新卒で入社した会社では教わらなかったような新しいビジネスマナーをたくさん知り、まりさんにとっては学びが多いと感じたという今回の転職。
「特に新鮮だったのがエスカレーターのマナー。上司や取引先とエスカレーターに乗る時は、基本的に目下である自分がエスカレーターの下側に立つんですよね。これに関しても新しい学びでした」
まりさんは上司や会社のイメージを汚さないように、教わったビジネスマナーを徹底して実践しました。その結果、立ち振る舞いの良さは周囲からも評判だったようです。
ある日クライアント訪問をしていたところ、困惑する出来事が起こりました。
「その日は男性の上司と一緒に得意先を訪問していました。たまたま先方のオフィス内が混雑していたので、別フロアのミーティングスペースに移動することになりました。
クライアントの男性と3人で、エスカレーターに乗りました。そこで上司がクライアントに『どうぞどうぞ』と先頭を勧め、次に上司が立ち、一番下に私が立ったのですが……」
まりさんは、その時のエスカレーターの立ち位置はビジネスマナーに則っているものだと思い、何の違和感も覚えませんでした。
「かなり長いエスカレーターだけあって、その間に上司は『最近お忙しいですか?』『弊社は決算月で……』などクライアントと世間話をしていました。しかしその時、私はクライアントの顔が曇っていく様子を見逃しませんでした」
営業になって初めて知った“お作法”の数々
上の段に立つクライアントの顔がみるみる曇って

1
2