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「ゲイがうつる!」偏見丸だしの昭和おじさんが、大学生に赤面させられた“鋭いひと言”|ドラマ『おっさんのパンツがなんだっていいじゃないか!』

ドラマを観て一つだけ覚えた“違和感”

 ひとことで言えば本作は、“昭和のおっさん”が古い価値観をアップデートするためにに奮闘する成長ドラマである。ただ、個人的には価値観のアップデートという表現はあまり好きではない。
“アップデート”と言うと、まるで「今はダメだけど昔はOKだった」かのようなニュアンスを感じてしまうのだ。男らしさを押し付けることも、セクシャルマイノリティの人に差別的な言動をすることも、昔だって「許されていた」わけではない。今のバラエティ番組でもよく「そういう時代だから」と言って発言を制す姿が散見されるが、そういったシーンにも同様のモヤモヤ感を覚える。

“理解がありすぎる父”も演じていた原田泰造

 とはいえ、このドラマに大きく期待しているのは間違いない。1話から偏見を斬る真っすぐなセリフも飛び出し、爽快感を覚えながら楽しく観られそうだ。2話では誠が同人誌即売会に参加するため、セクシャルマイノリティだけではなく、様々な価値観に触れられることが期待できる。  また、原田泰造は2023年3月に放送された『生理のおじさんとその娘』(NHK総合)では、生理用品メーカーに勤務するシングルファーザー・光橋幸男を演じ、誠とは打って変わって“理解”がありすぎるがゆえに、娘・花(上坂樹里)から邪険に扱われていた。幸男の面影を感じながら誠を見ると、どのように価値観をアップデートしていくのかをより味わい深く堪能できるため、原田の演技にも注目したくなる冬ドラマだ。 <文/望月悠木> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
望月悠木
フリーライター。社会問題やエンタメ、グルメなど幅広い記事の執筆を手がける。今、知るべき情報を多くの人に届けるため、日々活動を続けている。X(旧Twitter):@mochizukiyuuki
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