毎話号泣!離脱者の多いファンタジージャンルなのに、山田裕貴×永野芽郁の月9ドラマが注目される理由
あの世の案内人が二人いる理由
ここで気になるのは、あの世の案内人を名乗る人物が二人いることである。 雨に奇跡を授けるだけの役であれば、日下か千秋(松本若菜)、どちらかがいれば事足りるはず。『君ここ』はオリジナルストーリーのため、原作から今後の展開を予想する手が使えない。 おそらく、雨の前にあらわれた二人の案内人も“元人間”だったのではないか。 雨と太陽のように、どちらかが生死を分かつ事故に遭い、どちらかの五感と引き換えに生かされた。五感を失った人間は、死にながら生きているのと同じこと。奇跡の内容を他言できない、世界でたった二人だけになった日下と千秋は、現実世界ではなく“あの世の案内人”となって生きていくことにした。 仮に“あの世の案内人”となることが、失った雨の五感を取り戻す条件となるなら、太陽は間違いなく雨とともに案内人になることを選ぶだろう。
「五感が奪われていく」過程をどう描き切るか
北村有
葬儀業界を経て2018年からフリーランス。映画やドラマなどエンタメジャンルを中心に、コラムや取材記事を執筆。菅田将暉が好き。
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