もののはずみさんがYouTubeを開設したのは、68歳の時。前年にスマホデビューを果たしたばかりですから、かなりのチャレンジです。何かをはじめる時、ワクワクよりも不安が先にきてしまうのは、年齢のせいだけではありません。 躊躇（ちゅうちょ）してはあきらめてしまうのは、私達だって同じこと。「年齢を重ねるとできないことが増えるので、できた時の喜びはひとしお」ともののはずみさん。私達もまずは「えいやっ！」と行動してみませんか。 毎日を充実させるのは、小さな好奇心の積み重ね。ネガティブ思考をポジティブ思考にひっくり返すのは、いつだって自分自身。人生を楽しくしたいなら、足元の楽しさを拾って生かすのが一番なのです。 高齢者の食卓というと、どんなイメージを抱きますか。煮物やおひたしなどのやわらかいメニュー、栄養バランスはいいけれど量も少なくて地味。もののはずみさんの食卓は、そんな期待を見事に裏切ってくれました。 アクアパッツァやゆで豚や鶏肉のエスニックごはん、紅茶のシフォンケーキも手作り。カラフルで豊かな食卓ですが、「大きさや硬さを工夫して、歯が弱い義母でも食べやすいように」気配りを忘れません。 ありふれた日だからこそ、食事の時間がイベントになります。イケアで購入した回転テーブルに、「今日はなんの日!?」と義母が目を輝かせることも。なんでもない日だからこそ好奇心がうずくのですね。