
どうしても、その女友達の存在が比奈さんを苦しめているそうで……。
「だから『私と女友達、どっちが大事なの? 私を選んでくれるなら女友達とは縁を切って。私を選んでくれないなら別れます』って言ってしまおうかと悩んでいます。彼氏にそう迫ってもいいものでしょうか?」
比奈さんからのご相談に対し、筆者は次のようなことをお伝えしていきました。
大前提として比奈さんと彼氏との間には価値観の違いがあるわけです。
比奈さんは、女友達を優先されるのは辛いから、恋人(自分)をもっと大事にしてほしいという価値観。彼氏は、ただの友達でやましいことはないから、恋人といえど友人関係にまで口出ししないでほしいという価値観。
価値観が違うだけで、どちらかが間違っているというわけではなく、どちらも正論。“正論”と“正論”が衝突している状態と言えます。
ただし、恋人同士で価値観が違う部分があるのなんて珍しいことではなく、考え方が異なるからといって別れなくちゃならないなんてことはありません。お互いの価値観が違うのであれば、二人にとってのいい着地点を見つけられれば、幸せに付き合っていくことはできます。
ですから彼氏の価値観を尊重してあげたいのであれば、自分の正論を押し込めて我慢する必要があるし、自分の価値観を優先したいのであれば、彼の正論を曲げさせる必要が出てきます。そして、お互いの価値観を尊重したいのであれば、“別れる”という選択肢も出てきてしまうでしょう。
パートナーを自分の価値観に合わさせるというのは、ある種のエゴイズム。とはいえ、恋愛においてエゴが出てくるのは必ずしも悪いことでもありません。
ですから「私を選んでくれるなら女友達とは縁を切って」と迫るのであれば、その行為が彼氏を自分の価値観に合わせようとするエゴだということをきちんと自覚し、さらにそれが引き金となって破局するリスクもあることもちゃんと覚悟しておいてください。
彼氏が比奈さんとどうしても別れたくないと思ってくれていれば、女友達と会うことをやめてくれるでしょう。
けれど、“恋人への愛情”と“自分の価値観”を天秤にかけたとき、彼氏が後者を選んだとしたら別れることになります。また、価値観を曲げさせようとエゴ的主張をしてくることに嫌気が差して、彼氏が急激に冷めてしまうという可能性もなきにしもあらず。