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松本人志が“異常な権力”を築くに至った背景。島田紳助引退と「巨大化願望」/2024年1月トップ10

『ドキュメンタル』で企画者として世界へ

 2016年からはAmazonプライムで『ドキュメンタル』が始まりますね。“笑ってはいけない”というルールの中で事故的に発生した笑いを評価する。  日本の内輪ノリのカルチャーでしょ、と思われていたけど、まんまと海外に輸出されていて、世界でリメイクされていますから、これはゲームメイカーとしての松本人志の才能っていうのが、映画監督としての評価では超えられなかった国境を超えているっていうことです。

話芸のプレイヤーとしてもバキバキに成果を

 近年は、プレイヤーとしてちょっと身を引きつつ、みんなを統括する担任の先生とか校長先生みたいなポジションになりながらも、それでもなお才能をバキバキに開花させて結果を出しているのが松本人志のすごいところなんです。他の人ではできない唯一無二のポジションを確かに担っているんですよね。
 例えば『ダウンタウンDX』(日本テレビ)などで、バラエティに慣れてない人が心もとないトークをした後に、最後の最後に「いや、でもそれ、君さっきから●●やね」と、その番組の序盤に出てきたことを伏線回収して落としたり。圧倒的な名人芸は本当に衰えていないし、年々切れ味を増してるような気さえするところもあります。  自分のことを俯瞰的にいじれるようになったっていう部分も含めて、手数も増えてる感じもするんですよね。
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権力・権威がめちゃくちゃ強くなっている
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