彬子様が招かれるのはセレブな会食だけではありません。友人の部屋に遊びに行って出された紅茶などに、うっすら洗剤らしきものの膜が張っていることを発見。「『あぁ~』と少し涙したくなる気持ち」になられたこともあったそうです。

持ち寄りパーティで彬子様ご自身が友人に料理を振る舞われることもあります。でも、ちらし寿司を作ったら「これはスシじゃない」と言われ、白玉団子を出したら「ん~、ガムみたい」と英国人に評されたというエピソードも。日本ではこんな無礼を働いたら大事です。
あるときは忘れ物をして寮に戻り、携帯電話を持たない指導教官に連絡できず、焦りながら一時間遅刻。動揺して質問にもうまく答えられない、という体験を読むと、庶民と同じくプリンセスにもついていない一日があるんだと親近感が高まります。
他にも、電車で爆睡して、気付いたら車内に誰もいなくて暗い野原を爆走していたとか、フランクフルト国際空港に行こうとしたら、フランクフルト・ハーン空港という野原の真ん中にある空港に到着してしまった、といったスリリングな失敗談も。
部屋の鍵を閉める習慣がなく、深夜に酔っぱらった別の部屋の男性が間違えて入ってきたときは、思わず「あなた、この部屋に住んでいる人ですか?」とやさしく声をかけたら、謝って出て行った、という話も印象的でした。
危険を感じる場面でも怒ったり声を荒げたりすることなく、丁寧な応対をされるところにプリンセスの気品と、トラブルを円満に解決する秘策が表れています。