三笠宮彬子様「プリンセスの日常が面白すぎる」とバズり
いっぽう、自然体の文章がバズったのは三笠宮彬子(あきこ)様が2015年に出版された「赤と青のガウン オックスフォード留学記」。
ドイツ在住の日本人女性がXの投稿で、「プリンセスの日常が面白すぎる」などと紹介した投稿がバスって、それがきっかけで文庫として再販されることに。彬子様が出版社に直談判されたことも手伝って、2024年4月にPHP文庫から出版され、話題になっています。

彬子女王『赤と青のガウン オックスフォード留学記』 (PHP文庫)
女性皇族としてはじめてオックスフォード大学で博士号を取得された彬子様。天皇陛下と同じ、オックスフォード大学マートン・コレッジに留学されました。
その経歴から、まじめで意識高い系の本かと思いきや、留学中のちょっとしたハプニングや論文執筆の大変さなどがユーモアを交えて書かれていて、とてもおもしろく読み応えがあるエッセイでした。
論文は300ページものボリュームだったそうですが、この本も約400ページもあり、読みやすくて知的な文体で書かれていて、彬子様のお人柄や頭の良さが伺い知れます。章のタイトルも「苦学力行」「合縁奇縁」「一念通天」「日常茶飯」と、全て四文字熟語になっています。
エリザベス女王とお茶などプリンセスならではのエピソード
エリザベス女王にお茶に招かれアフタヌーンティーをご一緒した話や、日本ではいつも一緒にいる側衛官が英国ではつかないのでさびしく感じる心境、寮のお風呂に入れる温泉の素を「侍女さん」に頼んで日本から送ってもらった話、といったプリンセスならではのエピソードにも憧れが高まります。

(画像:オックスフォード大学マートン・コレッジ公式サイトより)
お正月は皇室では「御菱葩(おひしはなびら)」という「丸い御餅の上に菱形の小豆の御餅、甘く煮たごぼうと白味噌が挟んである」やんごとなき和菓子(花びら餅の原型)をいただく、という風習もはじめて知りました。白い御餅は「お盆」といって食べないそうです。