そして涼太さんがあるケーキ屋さんに入ろうとしている瞬間。香奈さんがその証拠写真を撮ろうと慌てていたら、よそ見をしていた通行人がぶつかってきました。
「それで私が転んじゃって……涼太さんに気づかれてしまったんですよ。とっさに『偶然ですね! ケーキ買いにきたんですか?』と誤魔化そうとしたら『
内緒にしてくださいね。実は恭子のバースデーケーキを予約しにきたんです』と真っ直ぐな目で言われて、え? という感じで身体中の力が抜けたんです」

涼太さんが真っ白だと判断した香奈さんは、今までの経緯を話して「とにかく恭子がすごく不安がっているから安心させてあげてください」とお願いしたそう。
「そしたら涼太さん、実は昨年の恭子の誕生日を忙しくてど忘れしてしまい、恭子に悲しい思いをさせてしまったそうなんです。だから今年は事前にたくさん準備してサプライズでお祝いして喜ばせてあげたいと考えていたらしくて」
そして「
もしよかったら一緒に協力して、恭子のサプライズバースデーパーティーを盛り上げてくれませんか?」と今度は逆に涼太さんからお願いされてしまいました。
「あ、それはいいかもと思いました。2人がかりの方が盛大なパーティーにできるだろうし、とりあえず恭子には『涼太さんを尾行してみたけど、全く怪しい行動はなかったよ』といったん安心させておけば大丈夫だろうと思ったんです」
そしてパーティー当日。バルーンやお花で部屋をかわいく飾り付け、ケーキやイタリアンのお惣菜、恭子さんの歳の数、34個のプレゼントを用意すると、涼太さんと香奈さんはクラッカーをスタンバイして恭子さんが買い物から帰ってくるのを待ち構えていたそう。

「そして恭子が帰ってきてリビングのドアを開けた途端に、私と涼太さんがクラッカーを鳴らして『お誕生日おめでとう!』と近づいたら、なぜか恭子が泣き崩れてしまったんですよ」
香奈さんと涼太さんが「しまった、ビックリさせすぎた?!」と慌てていると、恭子さんが「私に秘密でこの準備をしていたから2人ともおかしかったんだ……。安心したよぉ」とさらに泣いてしまいました。