ラジオ番組『岩田剛典 サステナ*デイズ』で紹介する作品
――花岡役と緋山役はどちらもまったく無駄がない演技だと思います。その意味で、初のレギュラーラジオ番組『岩田剛典 サステナ*デイズ supported by 日本製紙クレシア』(TOKYO FM)初回放送(4月6日)で、レオナルド・ディカプリオの演技を紹介していたことがヒントになりました。
岩田:そんなところまで(笑)。
――と言うのも、ディカプリオの演技もまた無駄がなく、古典的ハリウッド映画俳優の系譜にある人で、花岡を演じる岩田さんから感じる古典的佇まいは、ディカプリオ的な演技をレファレンスにしているのではないかと勝手に想像してしまったんですが……。
岩田:『岩田剛典 サステナ*デイズ』では、「Something For Tomorrow」と題して僕がお気に入りの作品をひとつ紹介しています。でも毎週となると、これが結構大変なんです。
マーティン・スコセッシが監督した『ウルフ・オブ・ウォール・ストリート』(2013年)は泥臭い作風で、ほんとうに酔っ払っているんじゃないかと感じさせるディカプリオの演技が素晴らしくて、初回放送で紹介させてもらいました。でもすみません、だからといって花岡を演じるための役作りとしてディカプリオの演技を参考にしていたわけではありません(笑)。
――そうでしたか(笑)。『ギャング・オブ・ニューヨーク』(2002年)でスコセッシとタッグを組んで以来、ディカプリオは常に過去の人物を演じています。それが古典的な佇まいと人物の時代設定の上で花岡役の岩田さんに通じているのかなと。すみません、考え過ぎですね。
岩田:いえいえ。僕が演じた役、そしてその作品をご覧になった方それぞれに解釈いただけるのはありがたいことです。そうやって考察しながら見ると作品がより楽しくなりますよね。俳優としての僕が役作りで特定の映画の演技を参考にすることはあまりありませんが、でも潜在的というか、無意識的に影響を受けていることはあると思います。
これは演技についてではありませんが、例えば、1stアルバム『The Chocolate Box』のコンセプトを考えていたとき、何かしゃれたことをやりたいなと思っていたら、『フォレスト・ガンプ/一期一会』(1994年)の有名な台詞が頭に浮かんだり。
――岩田さんが好きな作品を知ることができるのは、ファンにはたまらないと思います。
岩田:ありがとうございます。『岩田剛典 サステナ*デイズ』では、出来る限り、僕が個人的にいいと思った作品を素直にオススメしていきたいです。
――岩田さんの中でパフォーマーと俳優は同じものなのか、それとも感覚的に違うものなのか、どうですか?
岩田:どちらも表現ということでは同じものだと思います。でも僕の中ではやはりまったく違う、別々のものとして捉えています。お陰さまで今は、三代目JSBのパフォーマー、俳優、ソロアーティストと三足の草鞋でやらせていただいています。
3つのフィールドで感じるものはそれぞれ刺激的です。特に今年はソロでは初となるアリーナツアーを回らせていただき、そしてありがたいことに俳優業での比重が大きいです。
――3つのフィールドそれぞれでの活躍が三位一体となることで間違いなく相乗効果を生んでいます。
岩田:それこそ今日のライブはフェス形式だったので、僕のことを知らないお客さんにも岩田剛典を知っていただくいい機会になったと思います。
――それで言うと、朝ドラ出演では、かなり多くの新しいファンを得られたのではないでしょうか?
岩田:ほんとうにそうだといいんですが(笑)。
――三足の草鞋を履いて、忙しい日々を疾走している今、岩田剛典はどこに向かっていると思いますか?
岩田:うーん、一言で表現するのは、難しいです。でもそれは、挑戦し続けることではあると思います。今年11月には、三代目 J SOUL BROTHERSのドームツアーが開幕します。『Takanori Iwata LIVE TOUR 2024“ARTLESS”』が開幕したすぐ後、春の早い段階で発表されています。
俳優業やラジオ収録を並行しながら、ソロではアリーナツアーを回る。今の自分にできることを全力でやりながら、その先のことに挑戦し続ける岩田剛典をどうか見ていてください!