松下由樹、55歳。年齢をネガティブに捉えない心得を語る「伊東四朗さんにも“若いね”って」
俳優の松下由樹さん(55歳)が、三宅裕司さん率いる大人気シリーズ「熱海五郎一座」新橋演舞場シリーズ第10回記念公演、「スマイル フォーエバー~ちょいワル淑女と愛の魔法~」にゲスト出演しています。
喜劇界のレジェンド伊東四朗さんをはじめ、豪華東京喜劇人たちが集うなか、“ちょいワル淑女”を好演しています。
松下さんは1983年に芸能界デビュー。昨年、芸能活動40周年を迎えましたが、舞台のみならず、映画・ドラマと精力的に活躍されています。芸能活動で大切にして来たこと、50代をどう過ごしたいか、などいろいろな話を聞きました。
――1983年デビューということで、2023年には芸能活動40周年を迎えられましたね。
松下:この世界に入ってからの歳月について、今まで思うことはなかったです。仕事を始めた時は中学3年生で、お芝居をしたくて始めて今に至る中で、本当にいろいろな役をやらせていただいて、それはなかなかできないことだなと思っています。とてもありがたいことです。偏ることなく、さまざまな役柄を演じさせていただいています。
――初期の頃は、シリアスなキャラクターが多かったとのことですが、96年の『ナースのお仕事』以降、役柄に幅が出たそうですね。
松下:初期は(視聴者に)嫌われる役柄が多かったのですが、『ナースのお仕事』に出てからイメージが変わりました。ほかにも時代劇や『ココリコミラクルタイプ』などのバラエティ番組も経験しましたが、あれ以降職業モノの作品が増えました。『ナースのお仕事』の撮影現場にはいつもナースの方がいて、質問ができて勉強になったので、職業モノの面白さも知れてよかったです。
――ある意味、転機になったシリーズなのですね。
松下:そうですね。あの作品に出会えて印象が変わり、そこから役柄もシリアスだけでなく、明るい役柄も見ていただけるようになったと思います。
――ナースのようなモデルとなる業界の方がいて、その方たちの想いも背負ったりすることもあるかと思いますが、それを託されて丁寧に表現していく俳優という仕事は、続けていてよかったと思うことはありますか?
松下:あります。わたしがどんな役でも、職業モノだったらやっぱり憧れてもらいたいなって、勝手なのですが、思っちゃうんですよね。
わたしが知らない職業だったり、まだ世の中に定着していない職業だったりすることもありました。ナースの時もそうでしたが、ナースをコメディで描くって、当時はタブーとされていたと思います。今や普通ですが、当時はNGも多かったんです。特にパート1の最初は。
でも、世の中に認知されていくと、だんだんとOKが出るようになるんです。大変なイメージのある職業や、誰もが憧れるわけではない職業が、ドラマがきっかけで憧れの的になっていく。そうやってその職業が知られていくっていうことが、すごく素敵なことだなと思いました。
『ナースのお仕事』以降の変化
職業モノのドラマの魅力
1
2