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「彼女が誘ったとか」教師から性暴力にあった女子生徒が叩かれる…セカンドレイプが多い理由とは?<漫画>

作中の岸先生は、「なんで私は誤解なんかしてたの?」と過去を振り返る。多くの女性は、性的いやがらせや性暴力を受けた経験があるため、自身の経験と照らし合わせて気づきやすい傾向がある。 一方、男性はむずかしそうだ。

自分の内にしまっておく準備を

さいき「共感や理解しなくてもいいから、知っておこう、と思います。それはレイプ神話であって現実とは違うということを、知識としてインプットしておく。標語のようにくり返し唱えればいいと思います」 誰もが知る交通標語、「注意一秒 怪我一生」のような感じだろうか。 さいき「そうそう、『忘れなさい? 忘れられるわけないだろう、脳の傷なんだから』とかね。レイプ神話や差別心って、なかなかなくならないものです。でもそれを表に出したり、人にぶつけたりすることなく、自分の内にしまっておくことはできる。そのための標語を自分のなかに用意しておく、というイメージでしょうか」

触れていない=被害じゃない?

本作で採り上げられているレイプ神話のひとつに、「挿入されていないなら、それは軽い被害である」というものがある。莉生は、加害教師が女子生徒とふたりきりで会おうとしていることを知り、岸先生とその場に乗り込んだ。加害教師はまだ、生徒に触れていなかった。
さいきまこインタビュー後篇

※画像はイメージです(以下同)

さいき「事件のことが職員室で話されているとき、『被害は未然に防げた』という発言があり、莉生は間髪を入れずに『防げていません!』と返すんですよね」 信頼している先生が、性加害をするために自分を呼び出した。すでにグルーミングも行われている。莉生はそれを「被害は始まってた」と明言する。 さいき「これは私も、描きながら気づいたことです。以前の私なら『無事でよかった』と、このエピソードを終わらせていた可能性があります。不同意わいせつの被害者に『何もされなかったのなら、よかったじゃない』というのは、セカンドレイプなのに。 性的な対象としてモノのように扱われたという時点で性暴力なんだ、という認識に自分が至れてよかったです。露出や盗撮のようにまったく接触がないものも、被害は被害で、加害は加害です」
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法律が、人々の意識を作っていた
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