
結婚した後もコミュニケーションをアップデートしてきた、さるころさん&野田さん夫妻。漫画でも描かれたその方法と考え方を、おふたりに聞きました(インタビューは2018年)。
さるころ「ケンカの頻度はどんどん減っていて、いまは3か月に1回とかですね。ケンカの発端は一貫していて、野田さんがキレるから(笑)。でも、ひとりがキレているだけでは、実はケンカは成立しないんですよ。ケンカが成立しない状態が離婚リスクだということは前の結婚で実感していたので、ガチでケンカするようにしています」
野田「ケンカって『お前が悪い』『いやお前が悪い』という話にしちゃダメなんです。相手の人格に問題があるという話になると、感情的になってしまうから。ケンカになるのは、どちらかの人格に問題があるからではなく、コミュニケーションに齟齬(そご=くいちがい)があるからなんです」
さるころ「暴言を吐かれたり、キレられたりしたときは、その場で『何を思ってそんなことを言ったんだい?』と相手に確認することが大事だと思います。
私も以前は、イライラしている相手に何を言ってもしょうがないから、いったん我慢して、落ち着いたなと思ったときに『ああいうのはよくないよね』って言うのがオトナな態度だと思っていました。そういう態度が正しいと思っていたんですが、それは違うなって。
なぜなら、キレる人がキレ続けるのって、キレても許してもらえるからですよね」
全国のイライラしやすい人は、ギクッとしたのではないでしょうか。もちろん私もです。
「私のイライラに傷つきながらも許してくれる人がいる」ということなんだ……。
野田「キレる側としても、”許されて当然”と思っている部分があるんですよね……厄介なことに。彼女の言うとおり、キレることは加害行為なんですが、本人としては、むしろこっちが被害者だという気持ちでいっぱいなので」
さるころ「そもそも、相手を攻撃するときに自分が悪いと思って攻撃をする人はほとんどいないんですよ。何かひどい目に遭った、のカウンターとして攻撃してしまうわけで」