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狂気の不倫ドラマに出演する20歳俳優の父親は“まさかの人物”。笑ったときのエクボが似てる

BLドラマから不倫ドラマへ

『パーフェクトプロポーズ』株式会社バップのリリースより

『パーフェクトプロポーズ』株式会社バップのリリースより

「ずっと見てたがや」と言って勢いよく敵に好戦する同作の前田利家役は、確かにまだ視線の動かし方、決め方、安定のさせ方が定まっていない演技ではある。ほんとうに初々しい初戦だった。  若手俳優のキャリア形成にはいくつかの方向性があるが、現在の王道は、BLドラマでまず足場をならすこと。若手俳優にとってのBLドラマ出演とは、いわばその俳優のトリセツを抽出するための試金石のような役割だと筆者は考えている。  その意味で、仮面ライダー俳優出身でも、恋愛リアリティ番組出演歴もない野村にとって、BLドラマは何としても出演する必要があった。今年配信されたBLドラマ『パーフェクトプロポーズ』(フジテレビ)で初主演を果たしたのは重要なつなぎ目。 『新・信長公記』から考えると、演技の水平軸はブレずにうまく抑えられていた『パーフェクトプロポーズ』(第5話の初キスシーンは、BLドラマ史上最高にサラッとした名演技)を経て、『夫の家庭を壊すまで』で不倫ドラマに出演することで、俳優として次のフェーズに入ったと考えていい。  主人公が偏執狂になることで共通点も多い、齊藤京子主演のドロドロ不倫ドラマ『泥濘の食卓』(テレビ朝日、2023年)では、Mr.Childrenのボーカル・桜井和寿の息子である櫻井海斗が出演した例もある。  BLドラマから不倫ドラマへ。野村康太は、着実にステップアップしている。段階を踏んで現場を積むごとにめきめき実力を伸ばす姿が、豊かに可視化されるタイプの俳優だ。 <文/加賀谷健>
加賀谷健
コラムニスト/アジア映画配給・宣伝プロデューサー/クラシック音楽監修 俳優の演技を独自視点で分析する“イケメン・サーチャー”として「イケメン研究」をテーマにコラムを多数執筆。 CMや映画のクラシック音楽監修、 ドラマ脚本のプロットライター他、2025年からアジア映画配給と宣伝プロデュース。日本大学芸術学部映画学科監督コース卒業 X:@1895cu
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